ハーレーの ケイヒンバタフライ --その3--
久々のブログ更新だが、今回は随分前に書いたSUキャブ編の続きとなる。
なんでいまさらかというと、ここ最近SUキャブをバラす機会があって今までなかった写真が大量に撮れたので、その写真と共にもう一度SUの構造を説明してみたいと思ったからである。まぁ要するにただの思いつきですんで、適当にみてください。
過去のSUについての御高説は
PRO-ANSWER.COM
ハーレー用のキャブを語れ!--SU編--その2
SUキャブ…本当はすごいやつ 前回からの続き 何かと扱いが不遇となってしまったSUキャブ。今回はどんな種類があって、機能的にどうだかを書いてみるよ。 …
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となっている。得にハーレー用のキャブを語れ!--SU編--その3でそれなりに詳しく機能的なものを説明しているので、本稿と合わせて見ると面白いかもしれない。
てことで、写真多めでざざっと説明していこう。
てことで、まずはばらした後の横っ面の写真から見ていこう。
ちょっと珍しく写真に番号とか振って調子に乗っている模様
見た目はこんな感じ。
今回は文章と写真だけじゃ分かりづらいからところどころに番号入の写真を使うよ。
この写真はフロートの蓋とドームを取った時のもの。
SU使いの皆様にはおなじみの①はチョークレバーである。
なんとも複雑な形状をしているが、これはおそらく車に付いていた時代の名残何じゃないかと考えている。んじゃハーレーで使う場合は反時計回りに手でまわすだけだ。
そうすると、左側のネジに引っかかり、チョーク通路が開いた状態に固定される。
このネジはスロットルと連動しており、アクセルを開けると自動的にチョークも開放される仕組みとなっているので、チョーク引きっぱなしで走る…なんて心配はSUにはご無用だ。
続いて②に行ってみよう。
この左側の謎の棒、多分ここ最近のSU使いではこれがなんなのかわからない人も多いらしい。
この棒、ティクラポンプを動作させる時にほんの少し中のピストンを持ち上げガソリンを出やすくするための棒だ。
論より証拠ってことで、こいつを押し上げるとどうなるか見てみよう。
まず、棒を押していない時
まぁこんな感じ。じゃ、この棒を押すと・・・
こんな風に押した棒がそのまんま反対側、SUのドームの中に押し出される。
んじゃどれだけピストンが持ち上がるか。まずはちょっと分かりづらいが、棒を押していない時のベンチュリー内の様子だ。
と、こんな感じでピストンが完全にベンチュリーを閉じていて、全く隙間が無いのがわかるだろうか?これではティクラポンプをいくら揉んでも思ったようにガソリンが上がってこない。
じゃあ横の棒を押し上げると・・・
こんな塩梅でピストンが持ち上がり、隙間が開く。これによってガソリンがジャバジャバとベンチュリーに押し出せるようになる。
もしSUキャブで冬場の始動性が悪いとかならまずティクラの掃除とこの棒の使い方をマスターしよう。
そうすればどんなときでもすんなりとエンジンがかかるはずだ。ちなみに個人的には純正のリンカートの次、リプレイスキャブの中ではダントツでキックでの始動性がいいキャブだと思っている。それぐらいSUの素性はいいもんである。
なんせ、車検に行く時とか、キックでの行儀の悪いキャブ(某S●SのBとかZENITHなんとかとかお前らのことだ!)に変わってつけていくぐらい素晴らしい安定感と始動性を誇っているからね。
話がそれたが、次はフロートの中だ。
まずは順番に説明していこう。
まず、①はフロートのニードルが刺さる場所。ここからガソリンが出てくる。
ちなみにこのフロートバルブ部分も前期型と後期型では構造がちがい、前期は封入式の玉が入っていて、バイクに付いている状態でフロートを外しても問題なかった。
が、現行ってか最終型のSUはこのフロートバルブが極一般的なニードルタイプに変更されている。
が、一般的に使われているニードルバルブとフロートをつなげる小さな金具がなく、完全に刺さっているだけなので、バイクにSUが付いたまんまの状態ではニードルをうまく支えられずうまく組むことができないため注意しよう。
②はメインノズルが刺さる場所。SUで唯一ガソリンの計量が行われれる貴重な穴だ。
続いて③。こいつはさっきの説明で出てきたチョークのガソリン供給口となる。
そして最後に④。
こいつは外側のネジとつながっていて、これを回すことによって真ん中のノズルが上下に動き、燃調を変えるという動作をする。
アイドリング時に操作することが多いので、これまた他のキャブのように低速のみに影響すると思われがちだが、構造上全回転域でそれなりの影響力を持っているので、無闇矢鱈にいじるのはやめておこう。
じゃあこのフロート回りに部品をつけていこう。
真ん中のでかいマイナスネジの下にバネが付いている部品が、さっきのネジによって・・・まぁ動くんだこれが。
んで動くことによってその先に引っかかるように付いているSUのメインノズルを上下させる。これによって燃調が変わるって寸法なんだが、此の説明で分からんか。
ともかくSUはこうやって燃調を変えるんであるっ!!納得だ!
よーし、次にいこう
いよいよ一番上の部分、SUをSUたらしめるルックスを作る上で一番目立つ上のドーム部分である。
まずはピストンから。
このSUは極上だったので、ものすごくきれいだが、実際に沢山走っているキャブの場合はもっとまっくろく汚い。
そうなっていたら最悪なので、たまーにエアクリを外してこのピストンの汚れをチェックしよう。汚れているようであれば分解清掃の時期だと思おう。
で、ずは上の3本線が入っている部分だが、ここが後で出てくるSUのドームに当たりこすれる部分だ。組む際にはここにモリブデングリスをうっすら塗って潤滑させる。
で、下に行くと真ん中ぐらいにマイナスのネジが見えるかと思うが、これがニードルを抑えるためのネジ。
んで、最後にニードルが出てくる。
おい!このニードル!お前の性格バリに派手に曲がってるじゃねーか!
と、思う方もいるかも知れないが、SUの場合は(確か他のキャブでも)これで正解である。なんで?と思われた方は…調べてみてね❤
このニードルはSUキャブの中に存在するほぼ唯一のセッティングパーツとなるので、扱いは慎重に行おう。
で、最後にピストンドーム
の裏側になる。
この真中の奥には本当はプアーなベアリングが入っている。
ここの構造変化がSUの評判を地に叩き落とし、カタカタとうるさいキャブになった元凶と言えるだろう。
その辺の事はいぜんのブログに書いているので、ここでは割愛するが、返す返すももったいなく、また口惜しい暗澹たる気持ちにここを見ると思うのであった。
とにかく珍しく写真沢山で書きなぐったSU番外編、いかがだったろうか?
もし、皆様のSUライフに何らかの良き影響があるのならば幸いである。
今回はここまで!
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