キャブレターってなんだ?

世の中にあるキャブレターの話

SUキャブの中でちょろっと話していたキャブの話。
世に様々なキャブがあるけど、大別していくと基本構造は大まかに2種類しかないんでここでまとめてみるよ。
キャブの種類を管理人的にどう分けているかっていうとベンチュリーの径が変わるか変わらないかで考えている。

本当はガソリンをためるフロートとか低速、高速での空気の扱い方、上についてるとか入口にあるとか各キャブで構造がかわってくるんだけど、それを いちいち細分化していったらきりがないし、基本構造を理解する上でそこまで細かく考える必要もない。なので2種類と割り切って考えている。

それを踏まえてちょっと説明。

固定ベンチュリー

キャブの中では構造的に古くほぼ元祖といってもいい。ベンチュリーってのはキャブの内径のことでよく聞く●●は何パイとかいうのはこのベンチュリー径を指す。
ただ相当古いキャブか最新のフラットバルブ(後述)でもなければ入口から出口まで同寸ってことはないので、ちょっと違うけどベンチュリー径とは キャブの内径で一番小さいところと覚えても差し支えないと思う。

この固定ベンチュリーの最大の特徴としては構造の単純化に尽きる。

基本的にガソリンを計量する部分はスロージェットとメインジェットの2つしかなく、メインノズル(大体ベンチュリーの中央に位置し、ガソリンを吐き出す所) から出てくるガソリンはメインジェットで計量し、スローはアイドルポート(スロットルのエンジン側についている穴。スロットルが閉じ気味の時にガソリンを出す) と低速ポート(スロットル開度に合わせて徐々にインマニ側に姿を見せる穴)のみを受け持つ構造をしているのが大半だ。

構造が単純なため作りやすくコストも安く、ベンチュリーが動かない構造から発電機などの定格運転をずっとするようなエンジンに向いており、結構な採用率を誇る。

バイクでは国産車ではほとんど見られないが、ハーレーでは1988年頃まで純正品が固定ベンチュリーであり、今でも人気のS&SEキャブなどは固定ベンチュリー式である。
車のリプレイスキャブで有名なうウェーバーやホーリーなどもこの固定ベンチュリーだ。(ウェーバーについてはここでちょっとかいてる早く治してやらんとそろそろやばい…)

欠点としては構造上どうしても中速が弱く、全開時の性能に全ふり傾向になってしまうこと。このためスロットル開度1/2程度を多様するような乗り方だと 霧化特性(ガソリンを霧上にして燃えやすい状態にすること。ちょっと違うけどまぁこんな認識でOK)が悪い部分を多様するため全体的に燃費が悪くなる傾向が ある。これを防ぐ為に頑張ったキャブもあるがあまりにも構造が複雑になり、逆に面倒なやつになったケイヒンバタフライなる変態もいる。

他にもベンチュリー径が変わらない影響でラフなアクセルワークに弱い。この辺は乗り手の技術力もいるかな。

可変ベンチュリー

対して可変ベンチュリーはスロットルバルブそのものでベンチュリー径を変更(強制開閉式)させたり、負圧でベンチュリーを変更させたりととにかくベンチュリーの 径を変更させてガソリンと空気を計量する。

ベンチュリー径を変更するとどんなメリットがあるっていうと、キャブはエンジンのピストンの上下の力を利用して空気を吸っているんだけどこの吸う力が弱いとき (低回転時)はでかいベンチュリーのままだとベンチュリー内がうまく負圧状態にならずガソリンが供給されずらくなる。
なら回転に合わせてベンチュリーの径を変えてしまえ!ってのが基本的な考え方。で、この可変する部分にメインノズルに刺さるニードルを付けてガソリンも同時に計量 してしまう構造となった。

固定ベンチュリーが低速部と高速部のガソリンの量のみを計量するのに対して可変ベンチュリーは ベンチュリー径を可変することにより中速域でのガソリンを計量すること可能にしたキャブといえる。

次に可変ベンチュリーの種類なんだけど、ここまでにしておきまーす。


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