ハーレー用のタイヤ

突然、タイヤを語れって言われた

仲の良い横須賀のトッポジョージ さんに紹介したタイヤ使ってもらったらえらく気にって頂けたようで、ついでにタイヤについてご高説のたまえとのリクエストが。

このタイヤ、ブリジストンのH50ってタイヤなんだけど、なんも知らないで ノーズマシンで試乗したバイクに着いてて、あまりの高性能に試乗後すぐにタイヤの銘柄確認したほど劇的な性能を誇っている。

タイヤで感動したのは10年ぐらい前にミッシュランのタイヤをZZ-R1100Dに履いた以来、ハーレー用ってか糞重いツーリングモデル(GLとかも含むよ) 用としては初めてまともなタイヤが出てきたなーって感じだった。

性能の高いタイヤってなんだ

「よく曲がり」「よく止まり」「乗り心地が良く」「なかなか減らない」

だけ。他に排水性(雨の日とか濡れた路面に対してどれだけ性能維持できるか)とか静音性もあるけど、雨の日に乗ったことないからわからん。

だけ。って書いたけど、これらの性能は相反するところがあって両立が難しい。
どう相反するのかっていうと…

よく曲がりは

「乗り心地が良く」と「なかなか減らない」と相反する。
乗り心地をよくするにはタイヤがショックをある程度吸収する必要があるんだけど、この為にはタイヤの剛性を犠牲にしなきゃならない。
バッキバキに硬けりゃショックに対してなんの変形もしないからね。でもタイヤが変形しまくったらコーナーリング中にもぐにゃぐにゃしまくってまともに 曲がれなくなってしまう。コーナー中もしっかりタイヤの形を保って、且つショックを吸収する程度の柔軟性を持たせる、ってのは相反する要素だと思う。

なかなか減らないってのはタイヤの表面を覆うゴム(コンパウンド)が硬けりゃ減らない。
後は一番使用時間が長い直進時の接地面積を増やして、接地圧を分散させるここで減るのを抑える事もできる。

でもゴムを固くすればグリップ力も落ちるんで、当然コーナーリング時に何か不安な感じが出てくる。
接地面積を増やす=タイヤが四角くなる(車のタイヤのようなイメージ)んだけど、コーナーリング開始時にこの四角の角を乗り越えなくてはならず、しかも バンクさせる初期に来るもんだから、信号待ちから曲がるとか車線変更するとかの日常使いにめちゃくちゃ影響が出る。
なんで下手に接地面積増やせないし、トップが減ったタイヤはコーナーリング初期にすごく違和感がでるのはこれのせい。

ならタイヤ太くすればいいやんけ!ってなるかもしれないけど、太くしてもバイクの場合はあまり接地面積変わらないし、コーナーの時のトレッド面の移動がおおく なって逆にコーナーが重くなったりと、いいことばかりかいたずらに太くしてもデメリットが目立つことが多い。この辺もタイヤの難しさ。

よく止まりは

「よく曲がり」と「なかなか減らない」と相反する。

これはよく曲がるのところでも書いた直線時に接地面積をふやして、且つやわらかいゴム(よくグリップする)をくっつけなきゃならないんだけど、 接地面積増やせば角が立つし、やわらかいゴムを付ければなかなか減らないってわけにはいかなくなる。

「乗り心地が良く」「なかなか減らない」は
「よく曲がり」「よく止まり」と相反する。理由は上記の通り

と、こんな感じで良いタイヤの条件はそれぞれが相反する要素をもっていて、これらを高次元でバランスさせなきゃいけない。
特にハーレーのような重量級のバイクの場合はこの高次元でのバランスってのが非常に難しく、今までのタイヤでは純正も含めていいなーと思うタイヤがなかった。

で、やっとH50なる納得のタイヤが登場した次第である。

良いタイヤ履くとどうなる?

よく曲がり、よく止まり、乗り心地がよくなる。
だけでは見もふたもないので、実際に乗るとどんな感覚かを書いてみる。

トッポジョージさんもいっているけど、まずバイクそのものが軽くなった ように思える。

このバイクの軽さってどんなところで感じるかというと、押して歩くときはスタンド出してバイクを起こす時(ちょっと傾いてたバイクを手で起こす時。トレッド面の 角度が素直に変わらないとこんなところでも重く感じてしまう。)とか、バイクを傾ける初期の動作だったりするはず。

他にも前についていたタイヤによるけど、タイヤが軽くなったことでバネ下過重の軽減どかジャイロ効果がーとかいろいろあるんだろうけど、割愛。

曲がりやすくなるのもすぐに体感できる。
まず、直進からの倒しこみがしやすくなる。その上で狙ったラインをすーっと走っていくと思う。人によってはいつもよりコーナースピードが上がるんだけど、 これに気がつかなかったりする。自然に早く走ってしまったりするんだよね。

こんな感じで体感はできるんだけど、あくまでも注意して乗ればって話で、良いタイヤとかよいサスペンションって良くなってもオーナーにとっては 普通のバイクになるだけ何だよね。

なんで両方共にハーレーに置いてはそれほど重要視されていないような気がする。

もしこのブログを読んでタイヤを含む足回りを見直してみたいと思った人がいるなら、是非チャレンジしていただきたい。安全性も高まるし、何より自分のバイクが 新車に戻ったんじゃないかって感覚はエンジン、ミッションO/Hより上かもよー?

今回はここまで。こんな感じでいいっすか、じょーじさん…

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