ハーレーメカニック、ハコスカを直す

と、あるなんちゃってハーレーメカニックとハコスカの戦い

ホントはこんなの書く気もなかったんだけど、オーナーからのたっての依頼により今までこの車と自他共に勢いとノリだけでなんとかやっている管理人が結局ヘッドまでオーバーホールする羽目になる壮大な物語である。
ぶっちゃけ管理人は車についてはずぶの素人であり、呼び名や型などについては全く知識がない。
これから書く内容中の特定の呼び方とかは、作業中の会話のなかで聞き取ったものであり、正確性の担保なぞはまったくないし、その道のツウな方には聞き捨てならないような言い方もあるかもしれないが、そのへんは無知故にご容赦頂きたい。

このハコスカとの付き合い・・・というよか存在自体を知る時期は今からざっと20年も前だろうか?
当時もこのままの姿であり、オーナーは完全にサーキットユースのみでこの車を運用していた。

が、当時から決して調子が言い訳でもなく、なんかだましだましといったところで走っていたところでド派手にエンジンブロー。
この後、数年に及ぶ祈祷(あえてこう呼ばせていただく)によりなんとかエンジンは形として出来てくるが、全く調子が出ないどころかまともに始動すら出来ず、アイドリングすらせず、走ってもパワーもクソもない悲惨な状態だった。

それを傍目でみたいた管理人は『いつ俺に声かけてくれるのかな―』とか思っていたが、オーナーとは仲がいいものの所詮管理人はハーレーメカニック。
まさか車の面倒など見れるとは思わなかったはなったのだろう。
だがこのエンジン、OHCではあるもののキャブ、直管、元ポイント、2バルブなどなどそこはかとなく某アメリカ製空冷OHVエンジンと似たような構成だ。
であるならば、せめて現状の不調の原因ぐらいは取り除けるであろうということでなんとなく流れで作業を開始する。コレが・・・多分15年ぐらい前かもしれない。いやもっと最近かもしれない。

で、この時の不調の原因を書いていこう。
今見てもあまりにもお粗末と言わざるを得ない。サーキットだから・・・レースカーだから・・・でまかり通るレベルなのかはわからないが、少なくともグリッドについている間にイカれてしまうような構成だった。

燃料のリターンラインがない

はぁ?燃料なんて返す必要ね―だろ!じゃんじゃんもやせぇ!!!

というストロングスタイルが心情の方は置いといて、このリターンが無いってのはなんの事かわからないバイク乗りは多いからざっくり説明すると、車はほぼ100%、バイクで一部のキャブ車には燃料ポンプがついている。
このポンプは基本的にイグニッションがONの状態で、ガンガン動きキャブにガソリンを送る。ただ、アイドリングなんかであんまり燃料使わない状態の時はこの燃料はどうなるだろうか?

当然いらない燃料はまたタンクに返してやるしか無いだろう。もし燃料が帰らなかったら?当然それはフロート室から溢れでてガンガンとオーバーフローする。

そりゃね、アクセル全開で常に走ってりゃ問題ないよ。でも、サーキットといえど低中速もあるし、グリッドに付く前にはアイドル状態もある。更に暖機運転とか車庫から出すとか色々あんのよ。
ってことで、詳しい仕組みは省くがまずはガソリンラインの作成。

発電機がついてない

はぁ???発電???そんなもん俺が家で1人シコシコで済ませるもんだわ!

というストロングスタイルが心情の方(?)は置いといて、ならどうやって走ってたんだというとバッテリーのみで走ってた。このために毎年バッテリーを買い替えるとかしてたらしい。

サーキットだから問題ないんじゃね?とか思われそうだが、よくよく考えればまずエンジン始動でキックが無い車はここで電気をいっぱい食う。
更に走行中はブレーキランプからウインカーまで使い、それでいて火花も飛ばす。

更に火花そのものはバッテリーのボルトを昇圧して発生させる。つまり通常無充電状態のバッテリーであれば絶好調時で12.5vとかそん無もんだが、使ってくれば当然このボルトも下がり11V程度が関の山だろう。
対して充電状態であればこれが跳ね上がり、13とか14.5Vとなって来る。
昇圧するベースがこれだけ跳ね上がり、且つ安定するのでいくらサーキットといえど、いや、サーキットであればこそ電気は大事で充電してないとかふざけんな!状態である。

というわけで発電機を無理矢理とりつけてもらう。

都市伝説と呪い

このレーシングプラグなら一生使えるよ!

と言われ渡されずっとこの箱スカについてたらしいプラグ。確かに見たこと無い型番がふってあり、電極も細く如何にもやりそうな感じだ。
このプラグを渡してくれたのは、新潟の重鎮だったらしくオーナーはもちろんのこと、管理人もそんな人がそう言って渡してくれたものなら多分何かしらの方法でこのプラグは死なないんだろう・・・と思っていた。

だがしかし、そんなプラグがこの世に存在するであろうか?いや、無い。
いくらハコスカのフルチューンエンジンであろうが、こいつは所詮キャブ。しかもでけーバルブが2個でプラグは燃焼室に対してオフセットしている。つまりハーレーと一緒で、基本的には燃焼に不利な形と言わざるを得ない。つまりこいつはどう頑張っても燃やすのがヘタ。

ましてやキャブのセッテングも???なんならエンジンの中も直したとはいえど???状態のエンジンであのプラグが生き残れるのか?

答えはものの見事に死んでいて、あわててそのへんの車屋に一番やすいハーレーのショベルと同じプラグ買いにいって交換したらふつーにエンジンが吹け上がりふつーに走ったのである。
恐るべきはこの呪いと思い込みと都市伝説である。

正直、サーキットでこのハコスカを触っているといい顔する人は少なかった。
どっからわいたかわからん馬の骨のバイク屋がハコスカなんぞ直せるのか、と。

まぁ、その気持はわかる。ぽっと来ていきなりハーレーなおせまっせ!とか言われたら管理人もはぁ???と思うだろう。
でも上の3つを見ただけで、今までこの車がまともに修理されてて無く適当整備で走っていたのは素人の管理人にもわかるんである。ここからこの都市伝説まみれの腐った車との付き合いは続く…

そして壊れる

とまぁ他にもあれこれとやってエンジンは問題ない前提で走ってたハコスカ。
ぶっちゃけ好、不調の波が激しく絶好調と言うには程遠い状態ではあったが、たまーにサーキットに引っ張り出してワイワイと走ることはかろうじて出来てた。

ところがある日、走行中に妙な異音とともにエンジンが不調となったらしい。
暇な時に見に行くと3番目の気筒だったかな?ものの見事に圧縮がなくなっていた。

この時点でエンジン分解が決定である。
しかし、オーナーは今までの流れといろいろなしがらみからもう新潟の車屋界隈には出したくないという。まぁわかる。

そこでしがらみのないお店にお願いするのであるが、やる気に反してようとして作業は進まず、1年以上経過した時点でこれといって進展が無いため、流石にオーナーブチギレてここから下げる。
んじゃ下げてきてどうすんの?ってなると・・・案の定管理人にお鉢がまわってきやがったって感じである。

いや、車のエンジンなんて触ったことね―し、どんなもんかもわからんし、マニュアルも無ければあるのはくっっっそ古い過去の本だけ。
しかし、このオーナーとは長い付き合いでこのハコスカで今まで散々騙されむしり取られ時間と金を垂れ流してきたのは知っている。また、このハコスカ、調子がいいときは直線でアホみたいな加速を見せ(直線)2000cc程度のN/A車では全く追いつかず(直線)なんなら加給車とためを張り(直線)直6直管サウンドを撒き散らし最高にかっこい(直線)のである。

こうしてサーキットで受けた屈辱的な態度とオーナーとの付き合い、そしてこんな車でもセル一発でエンジンかかってなんなら近所のコンビニに行くかー程度に直すことを目標に暗中模索の戦いが始まるのであった…

長くなったので次回に続く!


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