ハーレーに5軸加工機をを使うとどうなるか?
最近ホンダが発表した論文、全く何いってるかわからんが、熱効率45%(確かひと昔前は25~30%とかだった気がする。熱効率とはガソリンが持っているエネルギーをどれぐらい動力として使えるかってこと。)と機械圧縮比16とかひと昔までまでは絶対に考えられない数値が並んでいるのだけはわかる。
ここまでいけばちょっと前のディーゼルエンジン並みの圧縮で、当然ながら自己着火と方法はいろいろであるけど火を使った着火と使い分けるらしい。
2019年にはこのレベルの圧縮で遂にマツダが市販車に乗せるみたいだし、ひと昔前なら考えれらないような状態だ。
バイクも例外ではなく、今のリッタースポーツ系であれば大体13:1程度の圧縮比をもち、ハーレーですら現行のミルウォーキー8であれば10:1まで上がっている。
車の場合はこれらがレギュラーガソリンで動くってんだからいったいどうやってんだよって話だ。
以前のブログにも書いたが、この高まりまくる圧縮とガソリンの問題は超ハイテクノロジーの固まりと化した車ではともかく、スペースや金額面、そして空冷が存在するバイクにはどうなんだと思う。
んじゃなんで圧縮上げるんだよ!ってなると思うが、この辺についてポイント調整しかしたことなかったハーレーメカニックがターボとインジェクションをやるに当たってシコシコ勉強した結果を適当に書いてみる。後、ガソリンのオクタン価の話も書いてみる。
今回ばっかりは記憶の補完の意味でインターネッツで調べながら書いていく。どーも記憶が曖昧なのといい加減な事を書きたくないからである。
ちょっと前まで圧縮を上げる目的はただ単にパワーを上げることが目的だった。
妙齢に行った紳士淑女の皆さまであれば「ヘッドガスケットを薄くー」とか「ヘッド面研したぜー」などなど圧縮を上げるための努力話の一つや二つ聞いたことがあるだろう。
なんで圧縮比を上げるとパワーが上がるのかって言うと燃焼効率が高いからに他ならない。この高い効率を利用して沢山のガソリンを燃やしそしてパワーを得るってのが圧縮比を上げる時の基本的考えだった。
だがしかし、近年の高まる環境性能への突き上げは凄まじく、EUあたりではガソリンエンジンやめて全部電気にするぜーなんて声も聞こえてくる今日この頃だが、電気自動車で必ず必要になってくる蓄電池(バッテリー)は「まだ」そんなに進化していない。
てなわけで各社(それはもう車メーカーならどこでもやってる)現行の内燃機機関でどこまで燃費や排出される有害物質を抑えるかを頑張っている状態だ。
近年の超高圧縮化はこんな感じでパワー云々ではなくあくまでも環境対策の一環としてやっている。これはバイクでも例外はない状況である。
パワーもでてやり方次第では燃費も良くなるなるならええやんけ!と思うかもしれないけど、バイクではこれはこれでそれなりに弊害がある。
一般的な高圧縮のデメリットを上げていく。
高い率で圧縮するとそれだけで熱い!とにかく熱い。
その上爆発力も上がるんでこれもまた熱い!とにかく熱くなる。これをいろんな方法で解決しているけど、基本は熱い。
空冷やスペース的に限られでかいラジエターなんかを付けられないバイクに由々しき問題。
所謂ポンピングロスってやつで、上記の16:1とかの圧縮比は早い話が吸った空気を1/16にしてしまうってこと。めっちゃ縮める。
この圧縮するのは結構力が必要で自転車のタイヤに空気入れるのにヒーヒーいうようにエンジンもヒーヒーいう。
エンジンが回って勢いがつき、最適な状態になればまぁいいんだけど、問題は低回転の時で、このポンピングロスにより結構なパワーダウンとなる。
今の車はこれまたとんでもないことをやってこの辺を解決しているんだけど、ハーレーあたりはこの辺がうまくできていなかった(ツインカム時代)。なんで低回転ってか常用回転域ではなんか物足りない感じがしたりする。
逆に圧縮を落としたエンジンはもっと面白みがあったりする。ひと昔前では考えられない逆転現象が起きているのがここ10年ぐらいの状態だ。
どんなに電子制御が進み、バルブタイミングだのなんだののシュミレーション技術が進んだとしてもやっぱり怖い異常燃焼。
燃焼室温度が安定していない空冷エンジンにとってはこれほど怖いものはない。
他にもあるけど、普通に乗っていじる分にはこんなところだろう。
こんな感じで近年の環境対策による高圧縮化はバイクにとっては決して望ましい環境とは言えない状態だ。
昔なら高圧縮かすげー!はえー!えらいー!的な感じだったのにまさに技術とは日進月歩でだと思うわ。
とりあえずここで終わり。次回はよーく聞かれるオクタン価の事を適当に書いてみます。
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