パンヘッド間違い探し--4-- フライホイール編
ちょっと間が空いたけど、サンダーマックスの使いかた第三段でーす!
前回と前々回は↓
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サンダーマックスの使い方--1--
なぜ今サンダーマックスなのか あんまり売れていないなんて話をきいたんで、微力ながらテコ入れとしてサンダーマックスの調整方法なんかを書いてみようと思う。 だだし、前もって書いておくが具体的な数値とかは書かない。 …
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サンダーマックスの使い方--2--
前回のはここから。 てことで前回に引き続き、…
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となるよ。
あと、よくある質問とかよく合った現象やなんかもQ&A方式で後半にまとめたいと思う。
てことで、前回からの続き、完成したマップをサンダーマックスに流し込むところから説明して見よう。
まずはサンダーマックス本体とパソコンを接続する。USBケーブルなどで物理的に接続したらバイクのイグニンションをON!これで自動的にPCとサンダーマックスがつながるはずだ。
つながったら(LINKボタンが緑になる)上のメニューからFile→WRITE Module Maps and Settingsを選ぶと書き込み作業がスタートするが、またまためんどくさそうな小窓が現れるはずだ。
初期の頃にはなかったこの機能は早い話が6個ぐらいマップ入れといて走りの環境に合わせてマップ変えてしまおう機能である。
イグニッションをONにするときだったか、ONにしてエンジンかける前だったか忘れたけど、確かスロットルの操作と合わせて入っているマップを切り替えることがで切る。
とはいってもそんなに何個もマップ作るのも面倒だし、市街地メインで乗るのであればぶっちゃけ一個マップがあれば十分ってことで、ここでの説明は割愛(本当はどうやって使うか知らない…)させてもらおう。
ともかくこの小窓が出てきたら、そんなに見なくてそのままOKを押してしまおう。そうするとまたまた小窓が出てくる。
何が書いてあるのかってのを超意訳するとお前のバイクにオートデコンプついているか?なので、ほとんどの場合はいいえ(N)をクリックするはずだ。間違ってしまってもあとからBasic settingsの項目から変更できるんで、いつもの癖ではいをクリックしてもエンジンチェックランプが点灯し続けるだけで、壊れたりかからなかったりする事はないので、適当にすすめてしまおう。
どっちかを選択するとマップの流し込みが始まって、しばらくすると完了となる。
ここまできたらいよいよエンジンを始動してみよう。
マップの選択が大きく間違っていないようであれば、問題なくエンジンがかかるはずだ。
エンジンを始動したら、「LINK」ボタンの横にある「Monitor」ボタンをクリックしてみよう。ボタンが緑色になり、こんな感じでいろんな数値が小窓で表示されるはずだ。
そしてついでにマップ上に縦の青い線が現れるはずである。これは現在のスロットルポジションを示している。
この小窓(説明書ではモニターゲージとかいう名前が付いている)とマップを見比べて現在のバイクの状況とかセッティングを確認していこう。
おいおい、俺のみたいゲージがねーぞ!
となった場合は、現在開いているマップを最小化してみよう。そうすると裏側にこんなものが潜んでいる。
とにかくたくさんあるが、これらの項目すべてがモニターの対象であり、ゲージを表示できる。
言い換えれば、これだけの項目をあらゆるセンサーや演算を使い表示させるようにしておかないとインジェクションの動作チェックをするのは難しいって事も覚えておこう。
適当にモニターを眺めて良さそうならいよいよ試乗となる。
と、ここまでがサンダーマックスをいじる上での初期の初期の手順となる。ここからオートチューンの様子を見たり、具体的なセッティングとなるがそれは皆様で頑張って頂きたい。
管理人としてはこの素晴らしいシステムが英語でしかもパソコンを使うってので、避けている人に少しでもいじり出す、興味を持ってくれるきっかけになってもらえれば十分である。
ではお次にQ&A方式で答えるサンダーマックスあれこれを書いてみよう。
発売仕立ての超初期(もう軽く10年は軽く超えている。サンダーマックスが最初にでたのは確か2005年とかその頃のはず。)から何個もつけたり売ったりしてきた管理人が今まででよく聞かれた質問をまとめてみたいと思う。
Zipper's Performance ProductsがThunder Heart inc(当時の記憶で、別会社だったような気がしますが、現在はジッパーズに統合しているのかもしれません。)と共同開発した次世代式ハーレー用フルインジェクションコントローラー。
発売当時はまだインジェクションのセッティングなんて全くできない状態で、かなり無理矢理な商品も売っていたが、サンダーマックスの登場によりハーレーのインジェクションのセッティングはグッと身近になった。
現在(2020.6.1)までに販売されたインジェクション仕様のハーレーすべて。ただしミルウォーキー8の一部車種は不可だったと思う。
インジェクションとしてECMが制御している部分のすべての変更がPCの画面上で可能になる。
なにができるというより、燃料と点火に関わる部分のすべての制御が可能と言っていい。
ちなみに管理人はサンダーマックスを使って当時は並行輸入しかなかったハーレー純正トライクを正規に通すために、新型車両車として相当厳しい初期の排ガス規制を通した事がある。
サンダーマックス自体にはこんな事が可能なほどあらゆる調整が行える。
サンダーマックス本体では三拍子が出るセッティングは可能。でもツインカムとかミルウォーキー8などのエンジンと組み合わせて完全なEVO以前と同じアイドリングにするのはまず不可能。
これもよく聞かれたたんですけどこう答えるしかない状況です。
そもそもエボ以前のエンジンとツインカム以降のエンジンはなんていうか、設計がガラッと変わって今までの伝統から大きく抜け出した感じになっています。
早い話しが完全に別物のエンジン。
当然別物のエンジンなんで、今までと同じような回転(アイドリング)はしないって感じになります。
ただし!完全にショベルと同じようにはならなくてもかなーりそれっぽくすることは可能です。
これは嘘。ってかイメージ先行か調子悪くなったのが直せなかったとかそんなのだと思う。
今までつけたてきたバイクで壊れて使用不可能になったのは…一個も無いです。つけた数は10とか20じゃ済まないぐらいはやってるけど、それでも0個。
つけたんじゃくて売っただけのは、数は…具体的には言えないぐらい沢山売るのに携わったけど、体感的には1/200個ぐらい壊れたか不良品だったかって感じになると思う。実際にはもうちょっと低いかな?
1/200が果たして大きいのかどうか、個人的な感覚だと十分に小さい数字だしハーレーの部品なんてもっと不良品の当たり率が高い(ショベル以前の油圧ユニットなんて2/3がはずれなんじゃねーの?今は)んで、これで壊れやすいってなるならどれが壊れづらいんだ!といえる程度の故障率でしょう。
サンダーマックスが調子悪くなる原因のほとんどがバッテリー着脱時にあるパチパチであったり、電圧の低下が原因である。
これはサンダーマックスに限った話ではなく、最近のバイクや車はもはや走るコンピューターと言っても過言ではない。
右見ても左見てもコンピューターみたいなモノが付いていて、電気の管理もまた大変になっているんである。
近年のハーレーはメキメキ発電容量が増えているが、これは使う電気が増えたってのもあるが、低回転で安定した電気を供給するためってのもある。それぐらいコンピューターは良質な電気が必要となる。
このサンダーマックスが調子を崩した!壊れた!って話は季節があって、その大半が春に聞かれる事が多かった。
雪国では冬の間バイクをしまっておき、春に冬眠からさめ走り出すんであるが、この時にバッテリーを充電しようとする、もしくは外して新品にする等バッテリーをオーナーが着脱しようとした時にトラブルが起きる。
着脱時にイグニッションヒューズを抜かないでバッテリー端子をネジ止めすると、ネジを閉めている間に接点は付いたり離れたりを何度も、しかも相当な短時間で何回も繰り返すことがある。
これがコンピューターに良いわけがなく、サンダーマックスは本体が壊れるのではなく、中のプログラムが壊れてしまう事が多発した。
こうなるとエンジンかかっても調子が悪いとか、最悪かからないなんてこともあった。
ならどうやって治すんだ!ってなるが、これもそれほど難しくなく大体PCとつないでしまえばどうとでもなるのであった。
おそらくこれもサンダーマックスが壊れやすい!って話の元なんだろうが、サンダーマックスの説明書にはバッテリー着脱時にはヒューズを抜いて作業をする事としっかり書いてある。それを無視して作業をして、プログラムが飛んだとしてもそれがサンダーマックスが壊れやすいって話にはならないと思うがいかがだろうか?
なお、現行版のサンダーマックスはこの辺もしっかり強化され更に強くなっていると書き足しておこう。でもバッテリー外すときはくれぐれもイグニッションのヒューズ、もしくは大本のでっかいヒューズを抜いて作業しましょう!
これは本当にあった話。
でももう10年以上前の話である。コンピューターなので電気的に弱いと書いたが、これがまた当時は静電気に対してもナイーブだったらしく静電気によって一部回路が動き、IACモーター(アイドルエアコントロールモーター)がイグニッションOFFでも通電し、それによってバッテリーが上がるってのがあった。
実際にはファームウエアのマイナーアップデートによりあっという間に修正されたのであるが、ファームウエアのアップデートってなに????状態からの放置が多く、実際の被害はそれなりに多かったらしい。
んじゃ、現行型はどうだっていうと、ハード的にもソフト的にも強靭さは10年前と比較にならないので、現在ではこうした問題はまったくないと言っておこう。
あとね、当時採用されだした純正セキュリティがまた電気の消費が激しくて、これによってバッテリーが消耗、んでサンダーマックス不調ってパターンもありました…これも相当数あったのでこの辺からもサンダーマックス=壊れるが根付いていると思う。
色々なところでなんども言っているが、ツインカムシリーズは絶対にやったほうがいい。
ツインカムって初年度登場が1999年。目的はさらなるハイパワー化とかあったんだけど、最大の目的は厳しくなる排ガス規制に対応するためだったんだろう。
でもツインカムが現役の間に排ガス規制は何段階かに分けて、更に厳しくなっていく。基本設計が古く且つ空冷のハーレーには相当厳しかったんだろう、かなりの無茶をして排ガス規制をクリアしていった。
この無茶を修正するためにはインジェクションをいじるのはもはや必然といえるレベルなんで、ツインカムに乗っている人は兎も角やってみるのをおすすめする。
M8の人は…ともかくやってみろ!って状態ではないけど、不満があるんであればちゃんとしたところに相談してみよう。
なんか愚痴っぽくなったので、これぐらいでやめておこう。なにか聞きたい事があったら質問のところからきいてください。
ちょっと駆け足だったが、サンダーマックスの話はこれにて終了。本当はQ&Aって形で色々書きたいんだけど、やめておきます。
ともあれ日本ではなぜか壊れるイメージが強いサンダーマックスだが、人より多く見てきた管理人から言わせればそんなものはただの思いこみの噂だと言っておこう。
この素晴らしいコントローラーをみんなが楽しくつかえますよーに!
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