ハーレーのメンテナンスを考える
前回は作業に入る前の準備?のようなものを書いた。でもとっても大事な作業なのは間違いないんだけど、地味で大変ってのもなんとなくわかって…もらえないだろうな、あの書き方じゃ…。
今回は割と真面目に書いていく。ただし、あんまり具体的な数値や手順は書かないと思う
とりあえず各部品を目視で確認。
大きい傷や極端に抜かかかってるものなどがないかどうか確認する。基本的には洗いながらやっているんだけど、見落としがあるかもしらないからもう一度見る。
ここで見落としがあると、次の次の作業に影響がでるからね。
後、洗って初めて見えてくる箇所とかもあるんだよね。なんでもう一度手にとってしげしげ眺める。
んで、次はいろんなところを測っていく。はかると言っても様々で径や長さ、クリアランスなどいろいろはかる。大体どんなとこ測るかっていうと…
リストが長くなるんで割愛するけど、これらを測る!とにかく計る。んで、交換したり、加工したりどの部分にどんな内容が必要なのか確認した上に次の作業に以降する。
見積もり?んなもんいらん!さっさと直せ!
という豪快な方もいるけど、それでもなんとなく見積もりを出すよ。
で、大体は最高にお金がかかるパターンで見積もりを出す。この辺はやる側(メカニック)とやられる側(お客さん)とのこだわりと都合とかいろいろ出てくる部分。
でもこの見積もり作業、結構面倒で高い精度を出すとなるとそれなりに時間がかかる。しかも作業を進めると全く見積もりと違う金額に(安くなるならいいんだけど高くなる事も当然ある)なることも当然出てくるんで、メカニックで見積もり大好き!って人はいないんじゃないかな…
ともかく頑張って見積もり作る。
修理やカスタム頼んで、見積もりと金額が違うってパターンもあると思うんだけど、みんな頑張って見積もってるんでなるべく大きな心で許してください…
んで次にお客さんと打ち合わせするよ!
ブラスト?いらん!見た目なんてそのままでいいんだ!とかこの作業がやたら高いけど、なんで?もうちょっと安くならないか?とかそんな話をする。
んで、更に要望(もっとパワーとか耐久性とかなんか色々)があったらこの時聞いてみたり。
もちろん常にココまできっちりやるわけじゃ無いよ。もっとざっくり適当にすすめてとかおまかせって言われたらココまでやらないで作業をする。
大体の方向と金額が決まったらいよいよ作業開始!
必要な部品が届いたらいよいよ加工開始。
いろんなところを加工していくんだけど、この加工の目的はエンジン内部の数値を正常値に戻すことってごく単純な目的によって遂行される。
箇所によっては内燃機やさんに加工をお願いする。この場合、取り付けたい部品(ピストンとかバルブとか)と出したい数値を指定してお願いするよ。でも物によってはこっちが出した数値が無理とかこの状態のヘッド(古い車両の場合必ずしも新品と同じってわけには行かない。なんでケースに合わせて数字も考えたりする)ならこうしたほうがーなんてやり取りをしながら加工してもらう。
そうこうしている間にフライホイールのバランスとったり各合わせ面をあわせたり、ブッシュ削ったりベアリング測ったり(この辺を参照)芯出ししたりネジ山直したり、また汚れと戦ったりともう色々やる。
で、全ての部品が組める状態にしていくよ。
こうしてありとあらゆるところを修正、修理してやっと組み立てとなる。ここまで来てようやく7割終了となる。
出来上がった部品をとにかく組んで行く。もちろん組む際にもゴミだのトルクだの注意するところは沢山ある。でもココまでの自分の作業を信じて組んでくよ。
腰下全部組んで、オイル入れない状態で手で回しておー!って感動して、ケースの中においるダバダバ入れるともうフライホイールがオイルの抵抗(この辺にエンジンオイルについて書いてみた)でスルスル回らなくなって、それをみてオイルって抵抗になるんだなーとかしみじみしたりとちょっと感傷に浸ったりとかしながら組んでくよ。
エンジン組んで、キャブだのなんだのくっつけたら作業はほぼ終了。ここで最後の段階に入る。ココまでで9割の作業が完了といえる…かな?
いよいよエンジン始動となる。どーも管理人はこの瞬間が好きではない。
ちゃんとかからなかったらどうしよう…とか変な音が聞こえたら…とかオイルが漏れたら…とか考えると中々エンジンを書けられない。意味もなく掃除とか始めたり、明日にしようかなーとかタイヤに空気を入れ始めたりとか意味不明の行動を取り出す。
意味不明な行動儀式が済んだらいよいよエンジン掛かる。
ちゃんとかかるか、異音やオイル漏れはないか、調子や発熱やなんやらかんやらを観察する。ここで何も起きなければ納車!ってわけに行かない…。
お次はお待ちかね?の試乗タイムとなる。
試乗は絶好調であればボーナスタイムとなる。ただしトラブルが起きると罰ゲームってか本気で凹む…。
また、この試乗も気温と信号の有無とかを考えて走る場所を決める。最初はなるべく定速て走れる場所とか最後の方は市街地をちょっと入れてみて実走行に近くしているとかやって初期慣らしと初期トラブルをココで出し切ってしまうよう努力してみる。
んでここまでやってなーんにもトラブルがなかったり、多少なんかありそうでも納車可能と判断すればやっと収める事になる。
で、やっと納車となる。
なんか具体的な作業内容がほとんどなかったけど、まぁいいか。大体オーバーホール頼まれるとこんな感じの手順で作業をしているよ。
本当は具体的な作業をもうちょっと書くつもりだったんだけど、細かすぎて何を書いていいのかよくわからんので、聞きたいことが有ればここから聞いてください…。
つーことで終わり!
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