久しぶりのエンジン再始動
毎年の事なのですが、梅雨が明け、普通に30度を超す日常では、無理に乗ってバイクを壊すのもイヤなので、別の楽しみを探そうと、我慢し、気を紛らす生活となります。しかし、ごく稀に訪れる涼しい日に、いざチャンスをバイクのエンジンを一月ぶり位に掛け乗り出す事があります。そんな時は決まってクランクに落ちたオイルがプライマリーカバーの隙間からポトポト漏れて、道路に線を引くように走り出す事になります。漏れた分位の量を気休めに補充してまた寝かせ、同じことを繰り返す夏の日々なのですが、本当はこのようなオイル漏れにどのような対応が正解なのでしょうか?車種は、オリジナルのハイドラで、オイルが漏れる量は、一回でおおよそ300ml位と思います。毎年、同じ事を繰り返すのですが、通常、皆様は、このようなオイル漏れにならないような頻度で乗っているのでしょうか?何か良いアドバイスを頂ければありがたいです。よろしくお願いします。
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確かにこー熱くちゃバイク乗る気にならないのはよくわかります。
日中は暑いわ遅い車でイライラするわで乗る気が起きん!早朝気温が低い時に乗り倒すのが最高に気持ちのいい季節ですが。
さてさて、ハイドラってことで年式は1949年から1957年前後ってところでしょうか?
長いあいだ停めておいて走る時にオイルが漏れる原因はこの年式だと2つあります。
1つはお約束のブロバイからのオイル吹き出し。もう一つはクランクのスプロケットシャフトからのおもらしです。
で、当時の設計上
クランクに落ちたオイルがプライマリーカバーの隙間からポトポト漏れて、道路に線を引くように走り出す事になります
こうなるのが正常、とは言い過ぎですが、こうなる仕様です。量についてはちょっと多いかと思いますが、順を追って説明します。
まずハイドラの場合、プライマリーチェーンの潤滑にエンジンオイルを使いますが、このオイルは基本垂れ流しです。どこかのタイミング(いっぱいいっぱいになるとかなんかな?)プライマリーケースの外側に排出されます。
昨今の環境問題どうこうを考えるととんでもねー話ですが、当時はこれで良かったのです。
つまりプライマリーからオイルがでるのは正常?です。
次に線を引くほどの過多なオイルはどこから来るかですが、一つはブロバイからあふれるやつ。
これは長いあいだエンジンをかけずに停めているとオイルタンクのオイルがクランクケースに侵入、そのオイルがブロバイを通って外に出される現象で、原因はオイルポンプのチェックバルブが甘いとかです。
これはバイクによって1ヶ月で落ちるオイル量はまちまちですが、かなりでます。300mlぐらい出るやつはザラです。
で、もう一つは出処は一緒のオイルタンクから落ちて来るやつなんですが、排出される場所がスプロケットシャフトからになります。
ナックルからハイドラ終盤までの年式のエンジンにはスプロケットシャフトにオイルシールがついていなく、呼び名はわからないんですが、逆スパイラルが切ってあるカーラーみたいなのがついていて、これがエンジンが回転すると隙間から漏れてくるオイルを中に戻す作用があります。
つまりエンジンを掛けないとここからオイルが出てくる仕組みです。
更に更にこんな構造をしているもんだから車体を傾けた状態、つまりふつーのキックスタンドでバイクを停めているとこの穴からオイルがバンバンプライマリーに流れ込みます。
ともあれこの2つをどうにかするとオイルガバガバは結構改善します。
まずは車体を停めておくときなるべくまっすぐになるようにしてみましょう。わざわざリアのスタンドを出すまでもなく、キックスタンドの接地面に木でも挟んで傾きを若干でも改善してみましょう。
オイルタンクのチェックバルブがしっかりしている場合これだけでかなり走り出しのオイルが改善する可能性があります。
後は修理になりますが、オイルポンプのチェックバルブ周りの清掃とかケースのカムカバーのガスケット交換とかまぁ普通の修理をやってみるのも手です。
まずは簡単なところ、停めているときの車体の傾き補正かたやってみましょう