減速比を追え!--1--

色んな所にある減速比

今回は減速比の話である。
なんで減速比かっていうと、某所より算数成分が足りない!などという意味不明なツッコミをもらったからである。
減速比ってそもそもなんだっていうと、ギヤとギヤが噛み合ったときに出力を受ける側のギヤが一回転回るのに入力側のギヤがどれ位回るかを数値にしたものである。
別にギヤ同士か直接噛み合っていなくても例えばチェーンなんかでつながっている時にもこの数値は有効となってくる。

こう書くとなんだかすごく難しそうであるが、計算は簡単で回されるギヤ÷回すギヤ=減速比となる。

このギヤの減速比により例えばピニオンギヤこの辺を参照がカムギヤを回す際には減速比を2としてカムの動作を制御しているし、ミッションなんかもうギヤとギヤの噛合だらけでリアタイヤに伝える回転を制御している。

こんな感じで減速比はバイク、車乗るなら必須の項目であり、またバイクの場合(車でもあるのかな?)セッティングの項目にも上がっている。
このセッティングの部分、所謂2次減速比、もしくはファイナルドライブとなる早い話がリアのチェーン、もしくはベルトの部分についてハーレーの4速ミッションあたりを例に掘り下げて見よう。

タイヤ回すまでにある減速比

まず一般的なエンジン回転がどんな減速比を経由してリヤタイヤを回しているかを考えてみよう。

ピストン動かして回されたフライホイールはまずプライマリーを介してクラッチを回し、ミッションへと回転を伝える。このプライマリー部分の減速比を1次減速比という。

次にこの回転はミッション内へと伝わり、ミッションの各シフト位置(1速とか2速とか)でまた減速される。これをミッション減速比とでもしておこう。

んで、ミッション内で減速された回転はミッションの外にでてミッションについたスプロケとリヤタイヤについたスプロケがチェーンを介して噛み合う。この部分が2次減速比となる。

こんな感じでエンジンの回転数は合計3つの減速比を経てやっとタイヤを回すことになる。

この減速比をいじることにより当然エンジン回転数とタイヤの回転数の関係を変更することができるんであるが、ミッションだのプライマリーだのの減速比の変更は面倒な上に結構な金額がかかってくる上に、器の中に入っているため思い切った変更は難しい。
なんで減速比の変更=2次減速比の変更になることが多い。

結構めちゃくちゃな4速FLの減速比

ここでノーマルショベルFLを例に2,000RPM(RPMとは1分間に何回転するかの単位だよ)でエンジンが回っているときに何キロ出るのかを算数で求めて見よう。
ただミッションが何速かでいちいち書いていたら面倒なんで、トップギヤの4速の減速比つまり”1”を基準(ちなみにEVOまでの5速トップも減速比は1)とする。要するにトップギヤに入っている時に2,000RPMならノーマルだと何キロでるかって話である。

まず1次減速比を…と思ったんだけど、資料がなくて正確な数値がわからん…。なんで経験と適当な感で1次減速比を1.9(こんなもんだよね?)と考える。

1次減速比が1.9なら…

2000÷1.9=1052.63RPM

となり、ミッションは1分間に約1052.63回転させられる事になる。

ミッションはトップホールドなんで、減速比は1、このため…

1052.63÷1=1052.63

となり、ミッションスプロケは1052.63RPMとなる。

ここで大問題のノーマル2次減速比を計算する。
ノーマルのFLの場合フロントスプロケットの歯数は21T(Tはギヤの丁数の単位として使っている。多分歯の意味の英語toothが語源…だと思う)、リアは51Tなんで2次減速比は…

51÷21=2.428

となる。これに先程の1052.63RPMを計算に絡めると…

1052.63÷2.428=433.53RPM

となって、エンジン回転数が2,000RPMの場合、リアタイヤは433.53RPMとここまで減速される。

ただ、このままじゃKm/hは出せない。実際のホイールってかタイヤの外径が係数として抜けているんで、タイヤの外径を出していこう。

一般的なショベルのリヤタイヤサイズは130/90-16で、これは太さが130cm、扁平率(主にタイヤの厚みを示す数値になっている。太さに対して何パーセントの厚みがあるかで示している。)が90%、ホイールサイズが16インチの意味なので、外周を出すのは次のような計算になる。

まず16”をセンチに直す。
16×2.54=40.64センチ
これにタイヤの厚みを足して全体の直径とする。扁平率は90%だから厚みは… 130×90%=11.7センチとなり、これにさっき計算した数値を足すと…
40.64+11.7=52.34センチとやっとノーマルタイヤの直径がでた。

直径がでたら今度は外周の計算となる。円周の長さは2πr(半径×半径×3.14ってこと)、ノーマルタイヤの外径を計算すると…
52.34÷2=26.17=半径なんで、
26.17×26.17×3.14=215.048センチ。センチじゃうざいってか一般的な速度表示Km/hにするには不便なんで、キロに直すと…
215.048÷100000=0.00215048キロメートル

…となる。要は130/90-16のタイヤの外周は0.00215048キロメートルってだけなんだけど、書くとめんどくせーなこれ。

んで、いよいよこの書くと面倒くさい数字を使って2000RPMの時の速度を出す。
まずタイヤが433.53RPMなんで一分間に進む距離は…
433.53×0.00215048=0.93229キロメートルとなる。これをKm/hにするために更に60分をかけると
0.93229×60≒56km/h

いかがだろうか?

ああ、そんなもんかなー

と思う人もいると思うが、パリッとカスタムしている方の場合は

いやいやいや、2000も回っていて60キロ以下?そんなわけないよ!

と、思う方もいるだろう。
実際に4速FLの2次減速比はひどい数値で、でかいアメリカ人が二人乗りで荷物満載で且つサイドカーやけん引車引っ張っても乗れるほどの減速比となっている。

次回はこの2次減速比の具体的な変更方法と数値を書いてみたいと思う。


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