ハーレーのオイル漏れを考える
ショベルとかのオイルポンプ紹介ブログにてちょっと書いたプロアンサーオリジナルのオイルポンプについて詳しく紹介していきたい。
ぶっちゃけまだ完成もしていなくやっとテストかどうかというところなので、紹介するにはまだちと早いかとおも思ったんだけど、なにせモノがモノだけに完全に量産に入る前に一体どれぐらいの反響があるか見てみたいってのがあって、この広大なインターネッツの片隅にひっそりと書いて反応を伺いたいと思った次第。
一体全体どんなものを作ったのか、また現在はどこまで進んでいるのかをそろそろ今ある材料でちょっと紹介しておこう。
興味を持った人はこのブログのコメント欄に書いていってほしい。
そもそもこのオイルポンプ、どんなものかというと単純に鉄ポンプの見た目で性能はアルミポンプのそれである。
ああ~~ん?そんなモノつけるぐらいならS&Sのポンプでいいだろ!
と、思う人もいるだろう。
実際に性能面でみればそうなる。だがしかし、だ、、、あのポンプはいくら見た目にそれほど頓着の無い管理人ですら許容範囲を超えるレベルでパンとかの旧車に見た目が合わないという欠点がある。
このため実際に鉄オイルポンプがいかに低性能でも使い続ける事を選択するユーザーも多く、これは修理する側としてもすっごくわかるけど同意しかねるけどどーしようもないというジレンマを生み続けてきた。
で、あればだ。見た目が鉄ポンプ(風)で中身が現代的なものがあればみんな幸せじゃね?
というのが作るきっかけである。
まぁ大体あれなんだ。今までなにか作ろうと思って作ってきたのは大体こんな動機なんだ。
ではこのプロアンサーオリジナルの鉄ポンプ風オイルポンプ(以下、長いのでPACオイルポンプとかにしとく)とは一体どんなものなのかを箇条書きにしてみよう。
こんな感じである。
基本コンセプトとしてはできる限り純正や市販品を流用し、だだ純粋にあの見た目で現代的性能にするといったところか。
また、諸々の理由により、ざっくりとチェーンオイラー系をカットした。
これについては賛否あるだろうが、最近はいいチェーンもあるし、ベルト化している人も多い。しかもあれ、ダラダラオイルでてて汚いし環境にも悪いしでもーいらねーや!って思って設計から外した。
(ぶっちゃけあれがあるおかげでオイルポンプのラインが複雑になり加工工程が増える=コストが増える。どうせ使う人もあんまりいないしと思いっきって排除ってのが真相である。)
このプロジェクト。管理人の舐め腐ったいつもの軽いノリで始めたんだけど、これが乗り越えなきゃならない壁がたくさんで実に時間がかったのである。
次に一体どんな問題があってどこに苦労したのか、それを書いていってみよう。
んじゃ一体なにに苦労したのか?
正直これから書くことは豊富なものづくりの知識と人脈があれば失笑モノのことなのだろう。
だがしかしその両方を当然の如く持ち合わせていない管理人はヒジョーに苦労したのである。故にただの愚痴になる可能性があるので、興味がないなら読み飛ばしていただきたい。
当然である。
今回の部品は見た目命なために絶対に砂型で作らねばならない。
砂型ってなんぞ?
という人のために超簡単に説明すると、まずこの型を砂の中に埋める。そしてどーにかしてこの形を取り出すと砂の中に空洞ができる。この空洞にアルミ等を流し込むことによってその型の形の鋳物ができる。
これが基本的な鋳物であり、砂で形どるから砂型鋳物となる。
その特徴はあくまで見た目での話ではあるが、ザラザラとした表面をもつものが多く、実に古臭い(実際に古い技術ではある)雰囲気を醸し出すのは今更説明不要であろう。
ということで、まずはこの型制作がオイルポンプ作成の絶対条件だったんだが、これがまた思いの外難しいらしい。
基本は図面を引いてそれに合わせて型を作るらしいんだが、図面なんか当然無いし、作るにしてもどうやってあの鉄ポンプの見た目を数値化するかとの問題もある。現在では3Dスキャナーとかあるが、どーもデータ量が膨大になりがちで、鋳物の測定には向いていないらしい。
こんな理由により古の方法を受け継ぐ職人さんを探し出し、見た目と測定のみで鉄ポンプ本体から真似た型を作ることになった。
いや、アルミってのは加工性や諸々考えると決まっていたんだけど、アルミも超種類あるんですよ。しかも砂型鋳物に使える材質もなんとなーくこれってのが決まっているらしい。
最初にこれでいいんじゃね?って材質は耐候性にすぐれまぁまぁ外で使うアルミとしては一般的なものではあったんだけど、色々なテストをお役所機関にお願いしショベル純正のオイルポンプと比較したところ圧倒的な強度不足が判明。
これじゃいかんと今度は材質見直しに奔走。ちょっと聞いたこと無い種類のアルミと焼きを入れることでなんとなる。
これも当然、当たり前である。
なんせあるのはなんとなくこうすればこうなるんじゃね?ぐらいの構想が管理人の頭の中にあるだけである。
この図面問題、もう何十年も前からの課題でなにか作ろうと思っても図面が無いから作れない、ずめんがあればー、なるほど!ではズメンはーーーーーといっつもなにかするたびに引っかかる超絶危険ワードである。
別に単純なものであればチラシの裏にかいた管理人の手書き説明書でもなんとかなる。
しかし今回ばかりは構造が複雑な上数値も厳しいところが多い。
仕方ないから本格的に3DCADソフトを使えるようになった。
ここまでやって次は出来上がった物を管理人の図面と制作工程どおりに削ってくれという無茶難題をなんとしてくれるところを探さねばならない。
平たく言うと砂型鋳物を超精密加工するという作業になり、これがまー難しいのである。
何件も、それこそ色々な場所に相談して今はこの難しい作業をしてくれる職人集団は見つけている。今はまだどこかは伏せておくけど、実際にこのポンプが発売になったら公明正大にここで書いていきたい。
その時にそこの社長が言った言葉が実に骨がありかく有りたいと思ったのでここに書いておこう。
ものすごーく難しい、無理難題ですけどこれをできないと言っちゃうと技術者としての名折れなんですよ。やりましょう!
かく有りたいものである。
ざっとこんな感じでほんとーに何も無いところからのスタートであった。
ちと長くなってきたのでここまで!
次回はこのポンプの特徴を書いていってみようと思う。
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