パンヘッド間違い探し--4-- フライホイール編

てことでおまたせしました、管理人の記憶力テスト兼、今まで苦労させられてきたアレヤコレを恨み調子で適当に書きなぐる間違い探しシリーズのパンヘッド回、フライホイール辺の始まりです!

1はここ2はここ、そして前回の3はここから!

パンヘッド間違い探し--フライホイール編--

ということでフライホイールとそのシャフトについて書いて見るよ。

まずフライホイールの重さであるが、管理人の記憶上重さには変化が無い。ただしあくまでも記憶上なんで、もしかしたら微妙に変化があるかもしれない。

この重さ自体はナックルと比較するとそれほど劇的に軽くなったわけではなく、ぱっと見(1秒)だと厚さで判断するのは難しいかもしれない。

フライホイールの重さは変わらないが、ソレにつくシャフトは取り付け部が変わって見たり長さが変わったりする。
このフライホイールもまた微妙な変更により、後世のメカニック達を深夜の阿鼻叫喚に誘う恐ろしい仕様変更を施されてるものが多かった。

今回はこのフライホイールとそれに刺さるシャフト達に焦点を当てていく。ソレに絡みどの程度フライホイールに互換性があったのか改めて考えていってみよう。

クランピン

まずはクランクピン。クランクピンってのはフライホイール同士を連結し、且つコンロッドがつく場所で、ピストンからの爆発力を一心にうけ回転方向に伝えるための第一部分にあるピンである。

んじゃこのピン、PANだと何種類あるんだっていうと…2種類である。
しかも排気量が1000cc用と1200cc用のざっくりした分け方で、1200cc用に至っては1941年から1981年まで変わっていない。
恐らくエンジン内部品で一番のロングライフ採用品となった。

てことであまり恨みも思い出も無い(いいことじゃねーか)故に書くことも無いわけではない(社外のオイルの出口穴!なんで1個のやつがねーんだよ!とか)が、全く別の話になるので先に進もう。

ピニオンシャフト

ここもちょこちょこ変わってそれなりにいやらしいピニオンシャフト。

ピニオンシャフトってのはケースを上からみた場合、右側に入っていてフライホイールをケースに保持するのとカム回したり、オイルポンプ回したらりブリーザーギヤ回したりこの辺を参照とエンジンの動力を取り出すのではなく、エンジンが機能するための様々な部分に動力を伝えるのが仕事だ。

このピニオンシャフトも何種類か存在し、多少の混乱を招く事があるが付属の部品関係は共通のものが多く、まぁまだましな方。

基本的には1948年から(多分もっと古く、ナックルの中期ぐらいから共用だと思う)から1953年の初期型、55年から57年の中期、そして58年から最後までの後期型へと大別できる。

また、そこに付属するピニオンギヤやキー、オイルポンプギヤなどは更にざっくりで55年以降か以前か程度のくくりしかなかったはずだ。
こんな感じだが、この中期に当たる55年から57年のがヤツがまた見た目がどっちつかずで判断が難しい。

だがしかし前回にかいたケースのベアリングとの違いと割とリンクしているので、それほど混乱を招くことはなかった。

スプロケットシャフト

そして最後にスプロケットシャフト。

このスプロケシャフトの仕事はフライホイールをケースに保持するのはもちろんだが、エンジンで発生した回転を外部に取り出すのが最重要の仕事である。
また、エンブレ時には逆にタイヤからの回転も受け入れたりとバイク走っている間は絶えず回転方向に力が加わっているシャフトだ。

このシャフトがまたちょこちょこ嫌ららしく変更しやがる。

まずは48年から(こいつも多分もっともっとはるか古から使われているはず)54年まで使われいてるが1個。

んで次に55年に変更されて、また翌56年に変更される。
そうである。この55年のスプロケシャフトはわずか1年しか採用されていない超短命部品であった。一体何が気に入らなければわずか1年なのかはもはや知る由も無いが、超重要部品ここまで短命なのは管理人が知る限りではこいつが一番である。

んで、56年から何事もなかったように新シャフトが登場し、64年までその役目を担いセルモーターがつく最終65年にまたチェンジする事となった。

このようにパンの中でもこのスプロケシャフトは実に4種類も存在していて、更に1年しか使われていないのが2種もあり、バラバラのバスケット状態や色々組み合わされているものが多いパンの場合は、公然として見える地雷と化した。
また、前回のケースのところやピニオンシャフトの部分にも書いたとおり、フライホイールやケースB/R、各シャフトの変化の年式が微妙にずれる事によりこれらの違いを巧妙にお互いが隠す事により、いくら注意していても踏んでしまう恐ろしいトラップへと成長した。

この有様なので、パンヘッドのバスケット状態を買ったり、年式がはっきりわからないエンジンなどは正に裸で地雷原を全力疾走するようなものであり、非常に危険な行為であると行っておこう。

終わりに

4回に渡って書いてきたパンヘッド編はこれにて終了。
管理人にとってパンヘッドはこんな感じなので実はあまり好きになれない、っていうか触るのが実に恐ろしいエンジンだと思っている。

でも乗ると結構楽しいのも間違いないんで、みんなで地雷踏みに逝きましょう!

若いメカニック諸兄にはこの程度にめげずバンバン踏んで頂きたいものである。

てことで終わり!


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