
全開はこれ↓
とまぁ望まぬ形でハコスカのL型?エンジンを直す羽目になった管理人。ほんとに直せるのか不安ではあるがなんとかするしか無い。
あと写真は少なめ。文章多め。本当はこんなのブログに書いたりする気もなかったんで、写真なんてほとんど撮ってなかったんよ…
破損箇所は3番シリンダーのインテークバルブ。
恐らくサージングによるバルブジャンプによりコッターが外れ、ロッカーアームがコレをヒット。その衝撃によりバルブが曲がりロッカーアームが外れた状態だった。
幸いにしてシリンダーやピストンにはダメージは無く、全開のO/H作業の内容も疑わしかったが、なんか結構良さげなので今回は純粋にヘッドの修理となりそう。
それでは作業内容に行ってみよう。
測定開始
まずはこのヘッドを見た瞬間の感想
である。
ガスケット面に垂直におったったバルブ、同一方向へのインテーク、エキゾーストポート、ワンカムにストロークでかそうなロッカーアーム・・・そのすべてがディーゼルエンジンっぽい。もちろん見たこと無いからなんとなくの第一印象であるが。
なぜ、このエンジンが現代に至るまでに人気なんだって言うといじればいじるほど早くなるらしい。なるほどね~
ともかく今回のダメージは言ってしまえばバルブとスプリングが折れただけ。である。しかし、なぜそうなったかが問題でこの辺は徹底的に究明する必要がある。前回のご祈祷もとい修理の状況も信じられないしね。
ということでまずは測定
無知ながらこのエンジンの特徴は長尺直列6気筒2バルブシングルカム。
また、過去に何度も改造された形跡があり、そのどれもが正しいものだったのか怪しい。つまり都市伝説かインチキか。この辺を踏まえてまずは以下の部分を計測していく。
- バルブスプリングテンション
- バルブ突き出し
- 燃焼室容積
- カムのまっすぐ度
- カム本体のホルダー部分の真円及びサイズ
- カムホルダー本体の真円及びサイズ
- ヘッドガスケット面の歪
とまぁこんなもんか。
まずバルブスプリング。これがひどい。多分ノーマルだったんじゃないかな。
このハコスカに積んであるL型エンジンはなんかクランクとかも入れ替えて排気量は3.2Lとかあるらしい。んでよくブンまわり好調であればピークパワーは7,000RPMで程度だとか。
そんなところにノーマルのへったへたバネ入れればねぇ・・・そりゃサージング起こしてダメでしょ。しかもテンション測ろうと思ったて並べたらなんか自由長からして違う・・・もうヘタレ切ってるのが目でわかるので測るのやめた。
次に突き出し量の測定
ロッカーアーム式なのである程度のキャパはあるだろうが、コレでなんとなく燃焼室の容積の違いがわかる。
で、コレもまた想像以上にバラバラ。一体前回何をやったってんだろ??
シートとの当たり面もガバガバで、しかも一箇所シートがヘコ出る部分がある。凹みを適当に紙やすりでこすったような感じ。というか前回バラした時に多分なんもやってない(ご祈祷はしたのかもしれんが)感じでここでもため息。
いくらなんでもオーナーが可愛そうだわ。
ついで燃焼室容積だけど、突き出し見る限り多分思っクソバラバラ。測る気なし。
続いてカム関係。
まっすぐは結構いい感じ。ただし肝心のカムプロファイルは
みたいな絵に書いたようなバカパワー出てればそれがかっこいい!みたいな糞カムで不満はあったがこのまま使う。
カムホルダー部分も問題なく、カムは非常に良好な状態といっていい。
だが、このカムをエンジン側で支えるホルダーが問題で、真円が出ていないだけではなく、場所によっては0.1mm程もクリアランスがある状態。
しかも新品は売って無く(当時。現在はあるっぽい)コレを直すとなると、カムを硬質メッキで太らせて、カムホルダーをヘッドにつけたうえでラインリームするという鬼のような作業が必要になりそう。
オーナーに相談したところ、そこまでガチにはしるわけじゃないからそこまでの作業はしなくていいよとのことでここも心残りだが保留とした。
で、最後にガスケット面。
ここはいにしえの時代には面だしの意味より圧縮を上げるために削られまくるところなんであるが、このヘッドも派手に削られており、多分これがもう最後の修正ってところまで削られていた。結果的には1番側が0.04mm程度歪んでいるということでここを基準にまっすぐを出し直す。
こんな感じで測定の結果、内燃機やさんと相談の上以下のような仕様とした。
あ、書き忘れたけどバルブガイドは奇跡的に無傷ですんでたので、今回は打ち替えなし。これやると慣らし運転がシビアになるんで不幸中の幸いである。
- バルブは曲った一本は新品。ほかは再利用
- 燃焼室は加工がすでに厳しいので、容積は突き出し量で誤魔化す方向で
- バルブスプリングは新品のつえーやつに交換。突き出しを容積重視でおこなうので、テンション調整はシム調で
- カム関係はとりあえずこのまま。調子出たら交換を考える
- ヘッドはギリギリの0.04mm研磨
- ヘッドガスケットは前からぶっ飛んだ圧縮が気に食わなかったので0.3mm厚くする
と、多分こんなのでいいだろ!ってノリで作業を続ける。
作業開始!
まずは内燃機やさんから帰ってきたヘッドを洗浄した上でバルブのすり合わせ開始。

まずハーレーばっかやってきた管理人にとってこの直6ヘッドをやって思ったこと。
思い、バルブ小さい、角度がやりづらい、6気筒もあるといつまで立っても終わらない…
である。
まずちょっと持ち上げるだけでも一苦労。おもいんだよ!あと単純にハーレー3台分の気筒があるからねぇ。いつまでバルブパンパンやってもおわらねぇ。ほんとに車やさんたいへんだよこれは。
で、見る人がみればわかるけど、このバルブデカくね?
INとEXの傘がほとんど当たるか当たらないか。コレに合わせて当然バルブシートもポートもデカくしているから、この辺の耐久性はグッと下がっているんだろうなー
このハコスカは過去にも先にも本気でサーキットを走ることなんて無く、草レースで楽しくやるためのセットアップ。
管理人であればそんな使い方ならここまで攻めたバルブサイズにせずもうちょっと小さいの使って耐久性を考えてやりたいところだが、そんなのお構い無しだもんなー。怖い怖い。
で、これが終わったらバルブスプリング取り付け(当然であるがコレも12本と大量)つつ前もって計算して準備しといたシムを入れて組んでくよ。
ヘッドボルトの締め付け手順やトルクとかすっげわからなくて、昔の雑誌とか見まくってなんとか取り付け。

う~~~ん、謎!なんでこんな構造なんだろとか思いつつ、すっげーやりたくなかったカムの取り付けをやっていく。なぜやりたくなかったかって?それはタイミングの取り方が皆目検討がつかないからという致命的な条件があったからである・・・
これ、バラしたのが他の人だったから管理人はもとの状態をしらねーんだよ!でもなんとかするしかねぇ
まずはタイミングが出せるまで組んでく。

ここまでくんで、カムチェーンの位置とかでタイミング出すらしい。古の本によるとチェーンには印があってーとか書いてあるんだが、その印がわからねぇ。こうなりゃネットで調べるかと思って調べてもマイクロメータ―だっけか?まぁガチの測定機器使った方法しか出てこない…。
いや、本気でやればそうなんだろう。だがしかし、これはそんなのじゃない!ただ前あった状態にもどしたいだけなんだ・・・!
そしてふとカムチェーンをみて管理人は気がつく。チェーンの印ってまさかこれじゃ??
印って言うからにはなんか打刻とか点がついているとか矢印みたいなのかとずっとおもっていた。だがふと気がついた管理人の視線の先にあるそのチェーンは・・・プレート一枚がまるっと色が違う!燦々とシルバーに輝いているんである!
だれだよ!なんでこんなのみのがすんだよ!何よりも目立ってるじゃねーか!ラッキースケベには瞬時に反応するのになんでこれが見えね―んだよ!
とまぁ素人がその場のノリでなんとか組んでいく。
ここで唯一素人っぽくなかったのでロッカーアームクリアランスを指定のふざけた値の半分ぐらいで組んだこと。だからエンジンガンガンうるさかったんだな
オイルポンプ?ちっさ!!!コレ組んだ後エア抜きとか必要なの?ええ?知らん?多分イランって?まじかー!
そういや点火時期って出すの?このまま組めばいいとこ出るの?組めるようにしか組めないかな?ーはははぁ!
(そんなわけ無い。この後エンジン始動の際に全くかからずタイミングが大きくデスビ上で180度もズレていることが発覚。ドライブシャフト抜いたり圧縮上死点出し直したりと大騒ぎをする)
正確なタイミング?そんなもんケッチンがくるか来ないかに合わせておいてあとは乗りながらあわせんだよ!(ここだけハーレー風でやる。仮にタイミングライトとかあってもセッティング上なんぼにあわせるのか全くわからん)
とまぁこんな感じで(管理人には珍しくマジで誇張無しで)なんとかエンジンを組みあげて始動までもっていくのであった。
最後の洗礼
で、ものすげー泣かされたのが最後のコレ。
セルが回らなくなった
である。
今回のヘッド修理で多少の面研はあったもののガスケットの厚みを増やして多少なりとも圧縮をさげたつもりであったが、それでも管理人の汗くせーすり合わせアタックが功を奏したのか、圧縮が抜けなくなり、クランキング、圧縮するための力が増えたたことによる弊害である。
が、これは裏を返せば前回のご祈祷(もう修理とは書かん)がいかににいい加減だったかの裏返しでしか無いんだが、それでも困った自体となった。ハーレーみたいにキック併用とか出来ないしね。
で、まずはバッテリー2個使ったり車とブースターケーブルとかつかって無理矢理エンジンをかける。
とりあえず普通にかかるし、ヘッドも静か。アイドリングも安定していい感じだ。だがしかしセルがまわらないである!
バッテリー2つ積むか?とか色々言ってたが、他のハイチューンハコスカは一体どうなっているんだろうか?皆バッテリー2個積んだり色々やっているんだろうか?
ここでオーナーが色々調べた結果、どーもR34(多分34。もしかしたら33とかかも忘れた)用のセルモーターを使っているらしい
ものは試しということで、大枚はたいてこのモーターをつけてみると・・・
超回る!それはもう250のバイクの用に回る!
ここまで来るのにセル2個試しててダメだったからまさかモーターがヘタれているとは全くおもってなかったんで、これは予想外に嬉しかった。反面、前のエンジンはあのヘタレモーターでまわっていたのかとおもうと…合掌である。
で、実はこのモーターもセルケッチン食らったりとかで結構あっという間に逝ってしまわれる。
てかモーター自体はいいんだけど、中身のワンウェイがいっちゃうんだよね。コレも車屋さんで知っている人が少なくて説明に苦労した。
最後に
このハコスカに携わり初めて時、管理人には一つの目標ができた。
ガソリンを40L積み、サーキットに行ってオーナーが走る。
サーキットはしった人ならわかると思うが、車でもバイクでも究極に疲れる。派手なGに耐え、その間絶え間なく操作を続けるのは何かの競技に近い。
当然いい歳になってしまったこのハコスカオーナーには応えるだろう。
ヘタれて帰ってきたところに管理人はガソリンタンクを覗き込んで、こう言いたかった。
と。
この夢はかなった。
ある程度の調整を終え、O/H後初めてコースに入れたその日に80周を回る。
その次の走れる日、また同じく80周を回る。この時点で過去に、何十年も走って積み上げた距離を大きく引き離す。
こなれてきたエンジンは絶好調で、セル一発でエンジンが掛かりその安心感から便所に乗っていくような使い方をされる。
そして3回目、前後のブレーキO/Hで望んだがそれでも増大したエンジンパワーに耐えられずついに初めてブレーキがフェードを起こす。でも普通に走って50周ほど行けた。ならしはコレで終わりでいいだろう。
コースにでれば間瀬サーキットの登りがきついストレートでアクセル全開にしなくても8,000RPMまでまわり更にそこからまだパワーが出始めるようなエンジン特性となり、相当おもしろいらしい。管理人は怖くて乗れないが。
こうして管理人と祈祷と迷信と都市伝説にまみれていたハコスカ修理は一区切りといったところだろう。
オーナーにせめてブログにでも書いといてと言われたから書いた。
彼にしてみれば今までまともに走ったことがなかった自分の車がとんでもなく絶好調になればそれはもう管理人が超絶メカニックに見えるだろう。
でもねー、特別なコトしたわけじゃないし、俺は知っている…この程度ことなら初見でもやってのけるハーレーメカニックがゴロゴロいることを…。もしかしてハーレー業界はまだ恵まれているのかもね!
これで終わり!
プロアンサーでは意地でなんかを直そうとしているバイク屋から車屋まで質問に回答してくれるプロの方を募集中です!
お問い合わせからご連絡頂ければ返信しますんで、よければ登録してくださーい。




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