増し締めから日常メンテまで
よく聞かれるのに増し締めっていつやるの?とかどこを閉めればいいのってのがある。
あと、自分のブログ読み返すといくらなんでもマニアックな部分が多いんで、ちょっと話題をライトな方向に振ってみようと思う。
ただあんまり簡単な内容じゃ面白くないんで焦点はショベル以前、しかもちょいとしたカスタムがしてあって且つ管理人の経験上緩みやすい場所なんかを書いてみよう。
増し締めってどこ締めればいいんだ!って悩んでいるユーザーもそれを説明するお店の方にも参考にしてほしい。
増し締め以外の基本メンテナンス
エンジンオイル交換は前回の記事にて書いたのてざっくりと。
基本はナックルからミルウォーキー8まで変わらず、5000キロ走ったオイルを。エレメントはオイル交換の2回に1回(別に毎回でも構わないよ)を心がける。交換頻度がそこまでじゃなければせめて春と秋に交換しよう。
プライマリーオイルとミッションオイルもエレメント交換のタイミングで交換したい。
プライマリーはクラッチやらセルのギヤやらから膨大な量の汚れが出てくるんで、豆に交換したいところ。汚れが極大になるとクラッチ張り付いて分解清掃になっちゃうよ?
また交換時にはついでにプライマリーチェーンの張りも確認しよう。ただしなれていない時は必ずガンガンに温まっている時に張り具合を確認しよう。冷えてる時に適正値にすると温まった時はパンパンに貼ってしまうよ!
この熱い時に張りを確認するのはオープンプライマリーも一緒だと思っておこう。慣れれば冷えている時でもできるようになるよ
続いてミッションオイル。
ミッションオイルは見た目の汚れはほとんど見られない。見た目の変化が大きく出るのは水が入って乳化してしまう時。
乳化すると見た目がコーヒー牛乳みたいになるんですぐわかるはず。この状態だとミッションオイルの重要な仕事であるギヤとギヤの間に入り直接当たらないようにする仕事がうまく行かなくなり、ギヤの早期摩耗の原因となるよ。
特に4速ミッションではなぜかこの水の混入が多く見られるので、雨の日などにのったら後日必ずミッションオイルを確認しよう。
タイヤの空気圧
これも定期的に見るべき。
特にハーレーの場合はサイドウォールの剛性が高いタイヤが多く、空気圧不足になっても見た目の変化が少ないため気がつかない人が多い。
走行距離やタイヤの多さにより頻度はなんとも言えないけど、せめて月に一度程度の確認をおすすめする。
で、このタイヤの空気、細いタイヤほど頻繁な確認が必要。
理由は細いタイヤの場合空気の量がそれほど入らないので、ちょっと抜けただけですぐに圧が抜けるから。
なんで、18インチ以上の細いタイヤはガソリン入れる2回に1回ぐらい空気圧確認してもいいぐらいだよ。
具体的な数値はとりあえず200kpaぐらい入っていればOK。乗り心地や自分のバイクの車重なんかこ考慮して最適な空気量を考えてみるのも面白いよ!
タイヤについては過去のここのブログにてちょっと書いているんで参考にされたし
ブレーキ
てなわけでブレーキのメンテ。
といっても純正の場合はそれほど頻繁なメンテナンスは必要ない。走行距離によるがたまーにパッドがあるかどうか確認しよう。ブレーキオイルもとりあえず入っていればOK。車検の時に交換する程度で大丈夫だと思う。
バイクの場合はパッドが薄い上に車のように減ってきても音をだすような仕組みがないので注意してないと結構あっさりなくなるよ。
なくなってパッドじゃない金属がローターに当たるとでかい音がするし、なによりローターが一撃で逝ってしまう事がある。こうなると余計な出費になるんで注意。
んで、問題はキャリパーがパフォーマンスマシーン(PM)やブレンボなどの社外ブレーキの場合。
これらのブレーキキャリパーはダストシールが入っていないものが大半なため、ピストン周りにゴミが溜まりやすくピストンの動きがすぐに悪くなる傾向がある。
しかも殆どが対抗多ピストン方式(ブレーキキャリパーの仕組みの一つ。多数のピストンが向かいあって設置されてて、キャリパー自体は完全に固定されている。それぞれのピストンが均等に出てきてパッドを介してローターを挟む方式。これ以外だと片側ピンスライド方式とかになる。なので、片側の動きが悪くなると、ローターを挟まず片側から強く押すことになるのでローターが歪みまくってしまう。
こんな事にならないように半年とか1年に1度ぐらいはキャリパーを外してピストン周りお掃除をしよう。
もし片側だけが動くようになってしまうとほんとにあっという間にローターが歪む。現在ブレーキを書けた時にポンピング的な動きをバイクがするようならもうローターが歪んだと思っていいだろう。
この歪み、最初は小さくても元に戻ることはなく徐々に悪化していくだけなんで、歪んでしまったら交換するしか無い。
日常的メンテナンスはこんなもんでOKだろう。
だがしかし、最良のメンテナンスは乗って乗って乗りまくる事だと言っておこう。
機械だからね、動かしてないとダメだしなんだかんだで調子よく乗り続けるためにはガンガン乗り倒すのが一番だよ。
増し締め
多分ハーレーってか振動の多いバイクでは必須のこの作業。
どこを、どの程度の頻度で締めればいいのかって聞かれるけどこれがまた結構難しい。
頻度についてはそれほど頻繁じゃなくてもいいと思う。むしろ頻繁に〆なきゃならないってなると頻繁に緩んでいるってことなんで、その対策(強く締めるとか緩み対策をするとか)をしたほうがいい。
なんで頻度としは思い出した時とか半年に一度ちょっと見てみる程度でいいんじゃないだろうか。もしくは遠くに出かける前とかね。
頻度としてはそんなもんでいいとして、じゃ、どこを締めるか?沢山あるネジを全部締めるのも大変だし、一体どこを優先的にしめればいいのか?
管理人は一つの基準として落ちたら走行不能になる場所ってのを目安として優先順位としている。
例えばフロントフェンダーのネジなんて一本ぐらいなくても止まっているし、全部なくなってもフェンダーが落ちる(それはそれで大変だが)だけで入れなくなるってわけじゃない。
でも、シフターチェンジレバーはどうだろうか?
一見大したことない用に見えるこのシフターレーバー。なくなると結構問題がでかい。
短距離なら2速固定で帰ってくるとか多少の荒業が使えるが、長距離だと大問題となる。
こんな感じで増し締めの優先順位は落ちたり緩んだりしたら走行不能になる場所を優先的に締めていこう。
で、最後に管理人が感じるここが緩みやすい!てのを適当にあげていく。
- シフターレバー
さっき例に上げたけど、こいつがなぜか緩みやすい。プルプルしてるからかな。
- ラチェットトップのシフター止めている小さな皿ネジ
気がつくと居なくなっている奴。でもなくなるとやっぱりシフトできなくなる。
- タンクマウントの下のネジ
分割タンクの前側、下にあるネジね。エンジンに当たりそうなやつ。こいつもよーく緩む。
- リアスプロケマウント
ぐいぐい引っ張られているのになぜかよくゆるむ。ロックタイトやナイロックもなんのその。緩む
- 5速フロントスプロケットマウントナット
こいつも緩む。ロックプレートとか無視して緩む。でも4速のはそれほど緩むイメージが無い。
- クラッチアジャスターのロックナット
ロックナットがゆるんでどーすんだと。クラッチが滑るんですけど…で見てみるとこいつの仕業が多い
- バッテリーのマイナス端子
何故かマイナス。プラスが緩むってイメージがあんまりないなぁ。ここが緩むと全ての電気が止まる恐ろしい場所。たまに見てみよう。
- チェーンアジャスターのロックナット
- FLの分割ハンドルのハンドル締め上げているネジ
- エアクリとキャブ止めているネジ(ショベル以前に限る)
- キックアームの付け根
- モータートップマウントのフレームとつなぐネジ
とまぁ大体こんなところか。
んじゃ逆に緩みづらい場所(決して緩まない場所ではない)はどこかっていばエンジン周りのネジかなとなる。振動の発生源だからか組む時のトルクの関係かわからなけどエンジンはあんまり緩むって印象がない。
てなわけで日々のメンテナンスはこんな感じで十分だよ。
で、何度もいうが一番のメンテナンスは動かすことであり、乗ることである。色々気になるかもしれないけど、まぁそうそうぶっ壊れないから思い切り自分のバイクを乗り倒しましょう!
終わり!
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