スポーツスター 1200のレブリミット
ご存じの方、教えていただけないでしょうか。
XL1200R 2006年式 キャブ のレブリミットです。
サービスマニュアルには記載がありません。
メーカーへ問い合わせをしましたが、サービスマニュアル・オーナーズマニュアルに記載がない・公開していない情報とのことで回答を得られませんでした。
下記の症状が正常か異常か判断したい為です。
純正のタコメーターのレッドゾーンは6000rpmからの表示だが、無負荷でアクセルを煽った際、点火カットが働き5900rpm程度までしか回転が上がらない。(プラグコード巻き付け式のデジタル回転計では5790rpm表示)
宜しくお願いします。
もう一つ、説明が長くなりますが、お付き合い頂きアドバイス頂けるととてもありがたいです。
オークションで現状販売車・走行5万強キロを購入し、後述の修理等をしましたが、アクセルをラフに扱った際のバックファイア(10回レーシングする内に1回程度は発生)が解消できず、困っていて、上記の状態が異常であれば、イグニッションモジュールの不良もあり得るのかと考えています。
※通常走行する際はアクセルをラフに扱う事が無いので、バックファイアは発生しません。
※一般道路、高速道路を走行しても問題なく加速し、十分な速度が出ます。
※走行中、アクセルオフで強めのエンジンブレーキ時のアフターバーンも現状発生しません。
※スピードメーターの自己診断機能でのエラーコード履歴が無いことを確認。(自己診断が正常に働いている事はセンサーを外した際にエラーが表示される事で確認済み)
・スポーツスターモデル 2006年サービスマニュアル、2004年電気系統診断マニュアルを参照しています。
・取り付け済みのスクリーミングイーグルプラグコード、F(フロント)・R(リア)共同じ長さ50cm程度のタイプ、抵抗値がF:4450・R:4920Ωと電気系統診断マニュアルでのF値5000Ω~11666Ωより少し低いですが、アイドリング時、アースをプラグコードに沿わせてもリーク(スパーク)は見られませんでした。又、汎用スパークテスターでギャップ10mm程度でもしっかりしたスパークがありました。
・イグニッションコイル二次側抵抗のF・R合計測定値が12850Ω、電気系統診断マニュアル値片側5500~7500Ωなので、合算値が11000~15000Ω有れば良いと判断した。※スパーク自体はしっかり有るようなので合計値で計測、コイル取り外しての一次側・二次側単独は未計測
・バッテリーは2019年製、補充電済み、セルも勢いよく回るので、バッテリーの劣化では無いと判断しています。
・アイドリング時の充電電圧は14V以上あるので、発電量も問題ないと判断しています。
・コンプレッションはF・R共測定値1400kPaと一応基準値の1379~1551kPa以内となっているので、インテークバルブからのリーク(多少は有ると思いますが)が原因では無い?と思っています。
・マフラーから白煙は出ませんが、ブリーザーユニット(アンブレラバルブ相当)の劣化からインテークへのブローバイオイルの吸い込みが多い様です。(マニホールド内部にガソリンとオイルの混ざった赤いオイル状のものが付着している、インテークバルブにカーボン状の物が堆積していたました。)又、エアクリーナーからブローバイオイルが垂れます。
・サンダンスのリークレスマニホールドフランジへ交換
※マニホールド回り・MAPセンサー回り・キャブ回り・負圧コック回りの二次エアの吸い込み無し確認済み。(S&Sティアドロップのエアクリーナーカバーを外した上で、可燃性ガスタイプのエアーダスターを各所へ吹き付けにて確認、パーツクリーナーはグリス類を落としてしまうので代用※エアダスターをキャブに少しでも吸わせるとストールする・しかける事を確認済み)
・キャブレーターのOH
※負圧バルブをリプレース品に交換、本体・エアー通路・ジェット類をキャブクリーナーにて洗浄、Oリング・ダイアフラム・フロート・フロートバルブをリプレース品に交換(バタフライバルブはバラしていない為、その部分にOリングが有れば、それは交換していません。)、
・マニホールド・キャブ接続のシールリングを純正品に交換
・エキゾーストガスケット・インターコネクトガスケットの交換
・クランクポジションセンサーをリプレース品に交換(エラーが出ない様な動作不良を考えて)
・MAPセンサーをリプレース品に交換(エラーが出ない様な動作不良を考えて)
・プラグをチャンピオン製純正同互換品に交換
・バンス&ハインズの3インチスリップオンマフラーのインナーサイレンサー交換(バンス標準からキジマ・グラスウール巻き付けタイプへ)
・エンジンオイル・プライマリーオイルの交換
・エアクリーナーのフィルター洗浄とガスケット交換
・ジェットニードルは触らず。
・メインジェットは標準の160と170・180を試してみるが、一般道では変化を感じられず。
・スロージェットは標準の42から45、48、50と変えて行き、レスポンスが50で重くなったので、現在48のミクスチャースクリュー1回転開で設定。
※全てバックファイアが発生する(10回レーシングする内に1回程度は発生、小さいスロージェットの方が頻度が高い模様)
長々と書きましたが、解決に向けたアドバイスを頂けるとありがたいです。
宜しくお願いします。
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ご報告です。
とりあえず修理も終わったので、三拍子を出したくて、ツインテックモジュール(データの書き換えも一緒に)を購入しました。
モジュールでレブリミットの設定が出来たので、それで純正タコメーターの誤差が確認でき、そこから純正状態のレブリミットが6000rpmだという事が確認出来ました。
しかし、どうしても三拍子にならないので、色々見なおしていると・・・リークレスフランジか千切れたゴムがはみ出していて・・・バラしてみると、写真の通り。
リークレスフランジもしっかり歪んでいましたorz
早速管理人様の言う通りになってしましまいました。
リークレスマニホールドのOリングを取り直す際、メーカーにきいてみると、Oリングは規格で潰し代が決まって居るとのこと。ネットで規格を調べてみると、シビアだと思っていたOリングの潰し代0.3mm程度は正しい数値でした。
今回ガスケットで0.4mm嵩上げすることで、Oリングを破壊してしまう潰し代40%相当になっていた様です。
今度はちゃんとやろうと思い、リークレスフランジとシリンダーヘッドの接合面にマジックを塗って、大き目のオイルストーンで、マジックが消えるまでシコシコ削りました。
シリンダーヘッドは意外と早く面が出ました。
リークレスフランジの方は硬いからか、完全には面が出ませんでしたが、シックネスゲージ0.04mmが通らなくなるまで隙間を小さくして、ペーパーとコンパウンドで仕上げてマニホールドを組付け、今の所、二次エア無し。
で、三拍子が出ました!
リークレスフランジから千切れたゴムがはみ出した状態でも、エアダスターで二次エアを感知出来ない程度でしたが、微妙な二次エアでも調子は狂ってしまう物の様ですね。
もう洩れません様に。
今回、色々勉強させて頂き、ありがとうございました。
管理人様
更なるアドバイス、ありがとうございます。
次に二次エアが発生した際は面出しを頑張ってみます。
車両入手当初から二次エアが酷くて、純正シールリングに変えてもダメ、リップ付き+サポート入りのシールリングに変えてもダメで、サンダンスに変えた経緯がありまして、まずは二次エアを止めたいが、あの狭い場所で面を出す自信がなかったので、安易な方法を取ってしまいました。(汗
純正のマニホールドフランジもかなり歪んでいたので、言われる通り、サンダンスも歪むのかもしれませんね。
参考までに、もう少し教えて頂けないでしょうか。
・シリンダーヘッドを外さずに、面を出す場合、フランジ面をカバーする大き目の細目オイルストーンで面を出し、ペーパー→コンパウンドで仕上げる感じでしょうか?
・管理人様は、XLタイプのマニホールドフランジシールリングは純正を使われて居るのでしょうか?
リップ付き&サポート入りのシールリング、マニホールド接合面の嵩がリップの分高くなる為か、どうしてもフランジのネジ穴が合わせることが出来ませんでした。(怒られそうですが、マニホールド側をF/R共1mm程度削り、嵌めましたが・・・汗)
お時間のある時で構いませんので、アドバイス頂けるとありがたいです。
吸ってる空気の量の計算多分間違っていないと思います…間違っていたらごめんなさい。
CVでもバックファイヤー出ますよ。てか出ても故障と思ったこと無いし、
アクセルはラフに扱うもんじゃなく揉むように扱う事、それを守らずバイクに異常が出るようならお前が悪い!
と、昔はバイク乗りやメカニックの師とかにきつく言われたもんです。もちろん構造や仕組みがなんとなく分かってきた最近ではこの言葉の意味を痛感します。
ってことでアクセルは揉んで乗りましょう
サンダンスさんのリークレスシールは使ったことが無く、見たことしか無い。確かにOリングちっせー!とか思いましたw
もうちょいでかいOリングでもいいのかなと思いますが、あの厚みでもっと太いOリングだとフランジにかかる負荷が大きくなってしまい、使用の間に歪んできてしまうのかもしれません。
これではまたまた空気を吸ってしまうので本末転倒ですし、そうなってしまったら構造上交換するしか修理方法がないので、ちっさいOリングを使ったのかもしれませんね。
で、こんな構造なので確かに組む側のエンジンに対してもシビアな条件を要求すると思います。つまりほぼ完全にエンジン側の当たり面が平らになっていないとだめってことです。
なので、
シリンダーヘッド側に0.05mm程度の凹歪みが有ることに気が付いて
数値の是非はおいておいて、これに気がついたのであれば追加のガスケット等ではなく、しっかりと削って面を出すべきです。
他の対処療法はエンジンやリークレスフランジを痛めるだけですので、ご注意を。
管理人様
詳しいご回答、ありがとうございます。
アイドリングで一分間に960L!、考えた事すらなかったですが、かなりの量が40φのキャブから吸われているんですね。
ハーレーだとインジェクションのアイアン、ファットボーイ、ローライダーSのをレンタルや借りて乗ったのですが、どれも空ぶかしでバックファイアは無かった事、昔乗っていたVTZやSRXでもバックファイアの記憶は無かった事、数年前に購入した中華小型車両でVMキャブのサイズアップをしても調整・ジェット交換で吹き返し(バックファイア)を無くす事が出来た事から、今回のハーレーもラフなアクセル操作に強いCVキャブならバックファイヤは無くす事が出来ると思っていました。
“結論から書きますと正常だと思います。大体どのハーレーでもなります。”のプロの方の言葉で、やっと解決です。
これでやっと、修理から解放されて、カスタムに移れます。
ホントにありがとうございました。
余談です。
サンダンスのリークレスマニホールドフランジ、シリンダーヘッドとの接合面のOリング、ノギスで測ると1.9φ、Oリングを嵌めるフランジの溝の深さが1.6mm、すると、Oリングの潰れ代0.3mmって・・・かなりシビアじゃないでしょうか?
リークレスマニホールドフランジでも最初二次エアが止まらず、締め付けたフランジとシリンダーヘッドにわずかな隙間が有ることから、シリンダーヘッド側に0.05mm程度の凹歪みが有ることに気が付いて、0.4mmのガスケットをOリングサイズに切って、液状ガスケットと共にフランジ溝に入れ、Oリングの潰れ代を増やすことで、やっと二次エアが止まった次第です。
なんでもう1サイズ太いOリング又は浅い溝にしなかったんだろうという思いがあります。
すいません
思いっきりおそくなりました。バックファイヤーの件についてお答えします。
クセルをラフに扱った際のバックファイア(10回レーシングする内に1回程度は発生)が解消できず
えーっとこれも結論から書きますと正常だと思います。大体どのハーレーでもなります。仮にインジェクションでサンダーマックス等の社外フルコンを着けてもセッティング次第ではなります。
実はこのバックファイヤーについてはお客さんとかからもよく聞かれる質問だったりしますので、ここでちょっと細かく書いてみようと思います。多少長文なるかもです。
この空ぶかしでなぜアクセルに付いてこないかはハーレーの気筒数とキャブの数と密接に関係があります。
matakiti5さんのバイクはXL1200ってことなので、当たり前ですが排気量は1200ccです。アイドリングの回転数が仮に800rpmだとすると1分間に吸い込む空気の量は・・・
(800÷2×2)800は回転数で4ストロークですから吸入工程は単純に÷2、んで、2気筒だから×2って感じ)☓1200cc=約960L
となります。800rpmのアイドリングでこんだけ空気吸ってます。自分で計算してびっくり…
ただし、アイドリング程度の回転では実際の排気量どうりに空気はすえません。実際のところは90%程度ですが、その辺はとりあえず考えるのをやめましょう。
ともかくこの量の空気を吸うって感じです。
で、空ぶかしをするとどうなるか?
ガバっと空いたベンチュリーから猛烈に空気を吸い込み、エンジンの回転数は上がっていきます。
この際にキャブ内、とくにベンチュリー内の空気の流れを想像してみましょう。
バイクに乗っていれわかると思いますが、空気って以外と重いのです。50km/hとかで走っていてもそれなりに猛烈な風圧をかんじますよね?あんな感じで空気ってのは意外と流れず、重い。
で、この重い空気をピストンの上下で吸い込むんですが、この際にベンチュリー内は急激な重い空気の移動により滞る流れを利用して負圧状態、まぁ大気圧より低い状態になります。
んで、この下がった圧の影響で大気開放(=大気圧と同じ1気圧ってしときましょう)されているフロートからガソリンが押し出されて混合気を作り出します。
以外と重く流れない空気をこんな工程で吸い込みガソリンを混ぜるんです。このタイムラグをなくすために加速ポンプが付いていたりもしますが、それでも空気の流れまでは制御出来ません。
端折りますがこんな流れですので、単キャブ、大排気量、ロングストロークのハーレーの場合、あまりにも早いアクセルワークにはどうしても空気も燃料も構造的についていけないのです。
また、機械的なことになりますが、果たして空ぶかしになんの意味があるか?てのもあります。
アレをやってもせいぜい加速ポンプとバタフライやEキャブのような固定ベンチュリーでニードルを持たないキャブであればメインジェットのサイズを考えるときの一助になることともありますが、基本的には全くの無意味です。
走行に与える問題がないのであれば、1/10程度のバックファイヤーには目をつぶってしまったほうがいいかと思います。
細かく説明しているとものすげー長文になるので、この辺で区切ります。
追加でここをもうちょっと詳しくかけや!ってのがあったら聞いてくださいー
まずですが、
純正のタコメーターのレッドゾーンは6000rpmからの表示だが、無負荷でアクセルを煽った際、点火カットが働き5900rpm程度までしか回転が上がらない。(プラグコード巻き付け式のデジタル回転計では5790rpm表示)
これについては正常だと思います。
おそらくきっちり6000rpmで点火カットが入らないのを異常と捉えているのかと思いますが、実際にタコメーターや後付のものなんて誤差ありまくりです。
とはいっても、仮に6000Rpmで点火カットが入るように純正ECMが指定されていて、実際のメーター読みが5900Rpmということであれば誤差が1.6%程度ってことになりますから、十分優秀だとは思いますが。
また、6000rpm=1秒間に100回転=1気筒当たり50回の火花/1秒
となりますから、純正程度のメーターとかではある程度の誤差がでて同然だと思います。とくに針式の場合はモーターの回転で針をあげますから、この辺でロスがでて当然と思ってください。
コード巻きつけ式も然りです。これもちょっと動かしたりすれば正確な数値が出ない、ある程度の目安だと思ってください。
もしこの辺すべてが疑わしく、どうしても正確な点火カットのタイミングを知りたいということであれば、ECMとPCのをつなぎPCので正確なログを取る、もしくはそれ相応の機材を購入しECMから出力されるタコメーター信号線からの正確なパルスを測定した上で、そのパルス回数がどのような意味を持っているかを解析し、そこから計算をして正確な点火カットのタイミングを算出する…なんて方法もあるかと思います。
が、果たしてこれらの行為になんの意味があるのか?1.6%の誤差にどれほどの有意差があるかとの天秤にかけるべきです。
ながくなりそうなので、バックファイヤーの回答と分けます。
ちょっと時間があいちゃうかも…