ハーレーのサスペンションの話--最後--

前後のバランスを取る!

一回目はここ
 二回目
前回の三回目

サスの話は一応前と後ろとなんとなく分けて書いてきたような気がするけど、今回は最後、トータルでどーやってサスのセッティングを出すかをハーレー的視点で書いて見える。
ちなみに管理人はハーレーでちゃんとしたセッティングは必要ないんじゃないかと思っていたんだけど、ここ最近タイヤの進歩が目覚ましい上にハーレー自体の性能も上がってきているので、ここいらでみんなで真剣に考えてみてもいいんじゃないかと思っている。
なんで、限られた環境(だってハーレーってまともにいじれるサスないし、スイングアームの角度変だし…)の中で一体どうすればいい感じになるか、肝心な所はしっかりボカシて書いてくよ!

ちなみにサスのセッティングは一回目でも書いたがどんなに頑張ってやっても
ふーん普通になったね!
で終わる悲しい作業であるって事も覚えておいてほしい。

バイクとはシーソーである!

と、昔のえらい人が言ったかどうかわからなけど、サスの動きを考える時に基本となる動き…らしい。

サス単体(前と後ろね)で考えるとフロントはショックを吸収するのが主な仕事、リアはショックの吸収とトラクションのコントロールがあるって感じだけど、なら前後はどうバランス取るんだって言うとこのシーソーのような動きをめざす。

なんのこっちゃなんだけど、ものすごく簡単に試す方法があって…

  1. バイクをまっすぐ立てる
  2. スタンドを上げてバイクに跨る
  3. 足を地面に付けてバイクにまたがった形で立ち上がる。シートにケツを付けずハンドルでバイクを支え跨いでいる状態
  4. 3の状態から思いっきり全力でバイクに座る!もう全力で座る!ドンッって感じ。

こんな感じでドンドンってやってると最初は気がつかないだろうけど前後のサスが動いているのがわかると思う。
この時、サスのストローク量はおいといて、サスがどんな順番で伸び縮みをしたかを意識してやってみよう。

冒頭でもいったが、いい感じでセッティングが出ている場合は極短いタイミング、ほんの一呼吸程度の時間に

リアサスが沈む→ワンテンポ遅れてフロントサスが沈む→すっとフロントサスが戻る→ほぼ同時かちょっと遅れてにリアサスが戻る

と、いうシーソーのような動きをする。
おそらくこの動作をする時間は1秒もないかも知らないので、なれないとなかなかわからない。なんで自身のお尻と相談しながら何度もやってみよう。

もしこんな感じで動かない場合はサスセッティングがあっていないと判断する。

何度やってもこんな感じで動かない、例えばフロントが先に沈むとかリアが動かないとかなるとサスのセッティング出てないかもね~って話になってくる。

これはハーレーでもどんなバイクでも変わらないバイクの基本的動作だと思ってほしい。だがしかし、ハーレーの場合は前回に書いたように特殊?なリアの構造によってこれがなかなかめんどくさい。さてどーするか!

ハーレーのサスセッティング

そもそも調整がほとんど付いていないハーレーのサスでセッティングなんて出せるのかって言われると困る。だがしかしやれることは少ないけど、何とかマシにすることはできなくも…ない。
管理人がシーソーテストをクリアってかなんとか及第点に持って行くときにやる方法をちょろっとかいてみる。

リアサスのバネ調整

これは大体の車種についているはず。ハーレーの場合はでかいアメリカ人が二人乗り前提にでもしてるのかって思うほどバネが硬いことが多い。
シーソーテストしてリアサスが動かん!とかってなったらまずバネを弱くしてみよう。
ダンパーは結構強めのことが多いので、弱くするのも限度があるけど、その辺はなんとなくでやってみる。

スイングアーム周りの点検

これも良くあるんだけど、サス云々の前にスイングアームがまともに動かなくなっているケース。
マウントベアリングから、サスのマウントが稼働しないようにかしまっていたりなどほんとにいろいろ起きる。

残念ながらリアの場合純正だとこんなもんしかない…もちろん車種や年式によっては減衰調整がついているものあったけど、一般的じゃないので省く。
リアはこんなありさまなんでハーレーのサスセッティングはどーしても調整するところが少ないリアに合わせてフロントサスをいじる事が多くなる。で、続いてフロント。

バネの調整

フロントの場合大体だけどバネの上にカーラーが入っていてこの長さを切ったり足したりして長さ調整をする。
難しいんだけど、コツとしては1Gで沈むかたさにする事が大前提。
シーソーテストで動かない場合はこのバネが強いかシールが硬かったり、フォーク自体にひずむ力(アクスルカーラーが長い、短いなど)がかかっていることが多い。

逆にリアより早く動くとかならばねが弱い可能性もある。

オイルの固さ

オイルは急な動きを抑制する作用が強いんで、シーソーテストの際は一番最初に座った時の動作が一番わかりやすい。
この時にリアと同じタイミングですっと沈んで、且つリアより早く伸びるようならオイルがやわらかい事が疑える。

逆に硬いとどうなるかっていると動かないになる。
バネと同じやんけ!と思った方、その通りです。この辺がサスセッティングの難しいところ。

この場合は実際に乗ってサスの動きを確認する。ただし、ほんとに微妙な差を掘る仕事になります。

フロントもこんなもんか。この辺を駆使していじれないリアサスを補ってセッティングを出してくことになるんだけど…文章にすんの大変でってことに気がついたのでこの辺でやめておこう。

上に書いたのがなんかの参考になるのを祈って今回は終わりにさせてください!


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