油圧タペットのオイルの流れ
以前から調整していて不思議に思っていたのですが、油圧タペットによるオイルの流れが全然理解出来ておりません。
受け側の先端にはボール玉みたいのが入っていると思うのですが、オイルの流れは↑から↓でしょうか?
ロッカーカバーからプッシュロッドに流れてスプリング~受け側の先端に一定のオイルが溜まっていくのですか?
そのままだと、ずっと溜まって溢れでてしまうと思うのですが、それをどういった条件でボール玉の所から排出されるのですか?一定の量になったらボール玉の先端からタペットブロックを通ってクランクまで流れるのですか?
それともオイルポンプからきてタペットブロックを経由して油圧タペットの先端からオイルが入っていくのですか?
↓から↑に流れる仕組みでしょうか?
この油圧タペットの仕事はカムからプッシュロッドでバルブを動かしていると思うのですが、自動的に調整してくれるとあるのですが、オイルの量を一定に調整してくれるのですか?これによって動きがスムーズになるだけが役割でしょうか?
それでは、ソリッドですと自動的に調整?してくれないので流れっぱなしになるということですか?
油圧タペットが正常に機能していなければ、どのような問題が生じますでしょうか?
初歩的な質問で申し訳ないのですが、よろしくお願いします。
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油圧ユニットですね。確かによくわからん部品です。
まずユニットを動かすためのオイルですが、上からはきません。上から来るオイルはロッカーアームの潤滑を終えても戻ってくるオイルです。他に適切な通路があればわざわざプッユロットカバー中を通らなかったことでしょう。
ちなみに1948年から52年までのパンは油圧ユニットはこの戻りのオイルを利用する構造をしていしたが、採用年数の短さを見れば効果のほどは明らかだと思います。
てことで油圧ユニットの動作用オイルはオイルポンプからクランクケースを通ってリフターブロックに入っていきます。
リフターに入ってきたオイルはビミョーなオイルラインを通って各タペットに入り、タペット内をオイルで満たしその後に油圧ユニットの先端っていっていいのかな、玉が見える所、あそこからユニット内にオイルが入っていき油圧をかけ続ける構造と思ってください。
で、あの玉はユニット内に溜まったオイルがバルブスプリングのちからで出ていかないようにして、且つユニットが短くなったらバネのちからを利用してユニット自体の長さが伸び、玉はフリーに開放、新しい油圧を迎え入れるって感じの動作をしています。
ただし、この玉がまたよくできていて必要以上のちからがかかるとちゃんと中のオイルが出ていってユニット自体がしっかり伸長するようにできています。こんな感じなので、油圧ユニットはかなりの精密機器です。そのためお値段も高めっての納得行く話なのです。
てことで油圧ユニットは
オイルが流れ続けるのではなくて、オイルを適正量ため続ける事で長さを自動的に調整し、プッシュロットのクリアランスを適正に保っている。
て感じです。
で、仕事はこれだけです。あくまでもプッシュロットのクリアランスを自動で適正値に保つのみです。
んじゃソリットの時ははこのオイルはどこいってんだって事ですが、基本はじゃーじゃーと垂れ流しです!
垂れ流しでいいのか!ってなるかもしれませんが、基本的には問題なしです。むしろ純正である通路が残っていると問題が起きるってのであればそれはオイルポンプがおかしいとかそんな話になってきます。
ただし場合によっては塞ぐこともあるってのも覚えておいてください。
この油圧ユニットがイカれる、もしくはユニットを正常に動作させられないほど油圧が落ちると
- 猛烈な音がしだす。最初は微妙にカチカチ、そこからカンカン、最後はガンガンガンガンって感じ
- プッシュロットが猛烈に遊んでストロークが足りなくなるのでまともな給排気ができなくなる
- 更にバルブタイミングがずれるので、変な音になる
と、まぁ色々書きましたが要するに乗れなくなります。てか凄まじい音になるのでビビってエンジンかけられないと思いますよ。
長くなりましたが、こんな感じです。
この油圧ユニットも最近は品質低下が激しく、中々良品がない状態です。交換や購入は不良品対策をしっかりしてくれるお店で買うのがいいと思いますよ。